トランプ人事、強硬派起用 各国首脳は関係構築に躍起 韓国大統領はゴルフの練習
トランプ次期大統領の政権を担う要職の人事が次々と明らかになってきました。一方、韓国の首脳は急いでゴルフの練習を始めるなど、トランプ氏との関係構築に向けて慌ただしく動き出しています。 【画像】米紙「故安倍総理がトランプ氏のアメリカ・ファーストの攻撃防ぐ手引きになるかも」
■「これまで以上に偉大にするつもりだ!」
明らかになってきたトランプ新政権の顔ぶれ。まずは、日本でいう外務大臣にあたる国務長官のポストには、マルコ・ルビオ氏(53)が充てられるとニューヨーク・タイムズが11日に報じました。 国務長官候補 マルコ・ルビオ上院議員 「トランプ氏と共に我々は、アメリカを偉大にするだけでなく、これまで以上に偉大にするつもりだ」 ルビオ氏は外交や安全保障に精通し、特に中国や北朝鮮、イランなどに対しては強硬な姿勢で知られている人物です。 閣僚級ポストの国連大使には、熱心なトランプ派のエリス・ステファニク下院議員 (40)が抜擢(ばってき)される見通しです。 トランプ次期大統領(11日の声明) 「力による平和と、アメリカ第一の国家安全保障政策を掲げる、素晴らしい国連大使になる」
■安倍元総理のコミュニケーション術
こうした動きのなか、各国の首脳たちはトランプ氏と早期に関係構築を図るべく、動き始めています。 韓国 尹錫悦大統領(11日) 「なるべく早く会って、友情を育む」 韓国メディアは「トランプ氏との関係を築くため、8年ぶりにゴルフの練習を始めた」と報じました。 参考にしたというのが、安倍晋三元総理です。トランプ氏と国内外で5回にわたり行ってきたゴルフ外交で蜜月関係を作り上げました。 ヨーロッパの首脳も反応しています。フランスのマクロン大統領は、トランプ氏の勝利宣言後、各国首脳に先駆けて祝意を表明し、25分間にわたって電話会談しました。 イタリアのメローニ首相は、トランプ氏を支持してきた実業家のイーロン・マスク氏と肩を寄せ合う写真をSNSに投稿し、トランプ氏が主張する不法移民の排斥に賛同しています。 アメリカのニューヨーク・タイムズは、トランプ氏の信頼を勝ち取った安倍氏を「トランプ氏の“アメリカ第一主義”による攻撃を防ぐ手引きになる可能性がある」と表現しました。 上智大学の前嶋和弘教授によると、安倍氏には“独自のコミュニケーション術”があったといいます。 前嶋教授 「(安倍元総理は)トランプ氏が言ったことをまず受け止めて、否定せずに全部受け止めた後で、にっこり笑って『もっとこういうふうにしたらどうですか。もっと得でしょ』というアドバイスをする」