「財務省の玉木潰し」説まで出た不倫問題の影響…相次ぐ同情・擁護論で「首相候補からの脱落」回避も
玉木氏はこの記者会見での一問一答で、まず不倫の具体的内容や経緯について「(不倫相手は)地元の観光大使をされていて、さまざまなイベントでご一緒することがあった。交際はいつからというのは妻には全て話しておりますので控えますが、妻子のある身でほかの女性に惹かれたということは、ひとえに私の心の弱さだと思う」と説明。 その上で「金曜日(8日)に報道が出るということを聞き、週末、家族としっかり向き合い、長時間、話をしたが『こんな大事なときに、政党の代表として何をやってんだ』と、妻と息子から厳しく叱責(しっせき)され、同時に『国民民主党に期待してくれた多くの方は、103万円の引き上げを期待してくれて入れてくれたんだから、今回の騒動を挽回するためにも全力で103万円の引き上げやってこい』と言われた」と涙目で語った。
当然、記者団からは「倫理を守れなかった人が国を引っ張っていけると考えるか?」との厳しい質問が飛んだが「まさに妻から全く同じことを言われた。『一番近くにいる人を守れない人は国を守れない』と。その言葉を改めて胸に刻み、少しでも国益にかなう仕事ができるよう、全力で取り組んでいきたい」と議員活動を続ける考えを示した。 その一方で、自らの代表としての進退はそのあとの両院議員総会での協議に委ねたが、「趣味は玉木氏」と繰り返す側近の榛葉賀津也幹事長が「党のために私自身が玉木氏を今は支えるときだ」として代表の続投を求め、両院議員総会でも一部不満が出たものの結果的に続投が了承された。
■鈴木宗男、菅野志桜里両氏は玉木氏を擁護 そこで政界が注目するのは、不倫発覚以降の玉木氏の立ち居振る舞いに対する政治家や各界有識者らの反応だ。SNSを中心とするネット上では「不倫はプライベートの問題で、政治とは切り離して考えるべきだ」との声が多数派で、複数の社会学者などからも「そもそも政治家も人間で、世界的に見ても、日本のような不倫報道による謝罪文化は異様だ」との指摘が相次ぐ。 そうした中、「政治と金」の問題で、閣僚当時に「疑惑のデパート」とも追及された鈴木宗男元北海道・沖縄開発庁長官(参院議員)は12日に自身のブログで玉木氏の不倫に言及し「玉木代表は表に出て説明責任を丁寧にしている。こうした件で引きこもる人が大方だが、玉木代表は積極的に表に出ることによって局面が変わったのではないか」との見方を示し、「榛葉幹事長が全幅の信頼を持って玉木代表に尽くしていることがこうした場面で活きてくる。自信を持って国民との公約、約束を実現してほしい」と書き込んだ。