東京で今行くならこの6軒! エディターの偏愛グルメスポットを公開
アポテオーズ@虎ノ門
エディターTAKAFUMI パリのレストラン「ERH(エール)」でミシュランガイド1つ星を獲得した北村啓太さんがシェフを務めるフレンチレストラン。北村さんが帰国して再始動するにあたり、各地を訪れて出会った生産者から届く旬の素材を用い、日本の風土を映し出すフレンチに取り組まれています。 コースで肉料理の後に登場する「野菜」は、北村さんが信頼をおく生産者が育てる野菜のおいしさを存分に味わえるひと皿。北海道の佐々木ファーム、シゼントトモニイキルコト ソガイ農園の大根やかぶ、パプリカなどをエチュベ(蒸し煮)にし、上にはビネグレットであえた広島の高掛農園のマイクロリーフが盛られています。そもそもの野菜が持つ力が強いのはもちろん、そのポテンシャルをさらに引き上げているのがエチュベの調理法と、仕上げに加える滋賀県の大和当帰(とうき)バター。当帰とはセロリの葉のような香りをもつハーブなのだそうですが、この香りとバターの風味が、大根やかぶの甘さ、みずみずしさ、ビーツの土っぽい香り、マイクロリーフの清涼感、ほろ苦さなど、それぞれの野菜の個性をぐっと際立たせているよう。あらためてエチュベのおいしさを再認識し、夢中で食べていました。 ほかにも、スペシャリテの米のブイヨンのスープや、北村シェフの料理の根幹となる軽やかなフォンドヴォーを用いた肉料理など、ピュアな味わいを感じられる料理が続きます。デザートに提供される「出来立てアイス」も、北村シェフがぜひ提供したかったという念願の一品だけあって絶品。 ちなみに内装は、デンマークのデザインユニット、スペースコペンハーゲンが手掛けたというのも、デザイン好きならきっと反応しそうな特別感。五感をフル稼働させて体験したくなる、贅沢で心地よい食体験が楽しめます。 Apothéose 東京都港区虎ノ門2-6-2 虎ノ門ヒルズステーションタワー49F (TOKYO NODE内) tel. 03-6811-2573 営業時間/17:30~ 23:00(19:30L.O.) 定休日/日・月曜 ディナーコース¥25,000、 アルコールペアリング¥15,000、 別途サービス料12%