【静岡競輪・GPシリーズ】121期卒記チャンプ纐纈洸翔が早期卒業組を差し切り ヤンググランプリV
<28日・静岡競輪・初日> 静岡競輪で28日に行われたGⅡ「ヤンググランプリ2024」は、纐纈洸翔(22)=愛知・S2=が制した。纐纈は村田祐樹マークから終3半で内を進むと、直線までもがき合いを続けていた中野慎詞と太田海也の内を突いて差し切り。グレードレースを初制覇した。愛知県勢の同レースVは、2010年の深谷知広、13年の猪俣康一、14年の近藤龍徳に続く4人目。
静岡競輪で28日に行われたGⅡ「ヤンググランプリ2024」は、纐纈洸翔(22)=愛知・S2=が制した。纐纈は村田祐樹マークから終3半で内を進むと、直線までもがき合いを続けていた中野慎詞と太田海也の内を突いて差し切り。グレードレースを初制覇した。愛知県勢の同レースVは、2010年の深谷知広、13年の猪俣康一、14年の近藤龍徳に続く4人目。 ■ヒーロー 121期の卒記チャンプを忘れては困る。同期9人の激突は、纐纈が早期卒業した中野慎詞と太田海也のもがき合いを差し切ってV。2001年から始まった24回目の大会で、愛知県勢に4度目のVをもたらした。10年前の覇者、近藤龍徳は兄弟子。地元を出発する前には、「気持ちでは負けるな」というラインを送られて勇気づけられた。 レースは残り1周で猛ペース。中野が太田後位に取り付くと、そのまま2角手前で捲って並走。村田が2角捲りで迫る展開。だが村田マークの纐纈は、状況を判断して終3半で俊敏に内へ。「内が空いたのが見えた。海也さんの後ろまで行けるかなと切り込んだ」と勝負勘をフル回転させた。 直線では内が太田、外に中野ともがき合いに決着はつかないまま。「内が空いてくれ」と願うと、残り30メートルで太田が中野を外に張って内はガラ空き。次の瞬間、纐纈が突き抜けた。 養成所では在所28位ながら、121期の卒記レースを制した。ここぞというときの集中力を発揮する。6月のS級初優勝も、終BSで内に進路を取りながら、3半で最内を突いて抜け出した。 ただ、目指すは本格先行型だ。「今は愛知と言えば藤井侑吾さん。でもいずれは、藤井さんと纐纈だと言われるようになりたい」。まだ22歳。パワーと勝負強さを持ち合わせた、中部浮上のキーマンに成長していくはずだ。(野口雅洋) ◆纐纈洸翔(こうけつ・ひろと)2002年7月8日生まれの22歳。岐阜県羽島市出身。愛知産業大工高卒業。121期で養成所に入所し、在校成績は28位。第3回記録会でゴールデンギャップを獲得。卒業記念レース(③③❶)を優勝し卒記チャンプに輝く。22年5月、愛知支部でデビュー(四日市=1、1、決勝2着)。通算成績は227戦116勝、優勝18回。グレードレース優勝はGⅡヤンググランプリ(24年12月、静岡)。通算取得賞金は5922万3200円。師匠は鰐渕正利(65期)。ホームバンクは名古屋。172.9センチ、78.9キロ、B型。