「実写版ワンピースがNetflix年間でランキング1位」 「ウィッチャー」「ザ・クラウン」を抑え、ぶっちぎり
「ONE PIECE」だけではありません。2023年は冨樫義博原作の「幽☆遊☆白書」の実写版も配信され、1700万ビューを記録しました。先のNetflixのレポートでは非英語の人気作品の1つとして紹介されています。 過去には、Netflix日本発作品として最高記録の視聴時間を保持する麻生羽呂原作の「今際の国のアリス」も実写化作品として成功例に挙げられます。Netflix日本発作品の中で初となるシーズン3の製作が決定し、ブロックバスター(超大作)級は実写版から生まれているのです。
今年に入り、また新たな成功例も作られています。北条司原作の実写版「シティーハンター」です。原作ファンでもある鈴木亮平を主演に理想的と言える実写化が実現しました。4月25日にNetflixで全世界配信されると、公式「週間グローバルTOP10(非英語映画)」(4/22~28)で初登場1位を記録、これまでにフランス、韓国、香港、ブラジルを含む世界50の国と地域で週間TOP10入りを果たしています。 ■「残念な実写版」が作られてきた
これまで漫画アニメの実写化は駄作のレッテルが貼られることが少なくありませんでした。このたびの「セクシー田中さん」のような問題も起こっています。個々にさまざまな要因がありますが、広くは予算や技術の限界、そして映像化するメディアとの相性の悪さから残念な実写版が作られてしまっていました。 そんななか、「ONE PIECE」をはじめとするNetflixの成功例は、原作側と映像化する側、原作ファンと新たなファンそれぞれの条件が一致し、導き出されたのだと思います。
長谷川 朋子 :コラムニスト