〔NY外為〕円、154円台後半(6日)
【ニューヨーク時事】6日のニューヨーク外国為替市場では、米大統領選で共和党のトランプ前大統領が勝利したことを受けて円売り・ドル買いの流れが加速し、円相場は一時1ドル=154円70銭まで下落、7月下旬以来約3カ月ぶりの安値を付けた。午後5時現在は154円59~69銭と、前日同時刻(151円56~66銭)比3円03銭の大幅な円安・ドル高。 5日に全米各地で投票が行われた米大統領選では、共和党のトランプ氏が、民主党のハリス副大統領を破り、当選を確実にした。また同時実施された連邦議会選でも野党共和党が上院で過半数を奪還。共和党は下院でも優勢で、大統領と上下両院の多数派を独占する「トリプルレッド」が実現する可能性が高まった。投票結果を受けて、トランプ氏が掲げる関税政策などが財政支出を拡大させ、インフレ再燃につながるとの見方が台頭。米長期金利の急上昇により、日米金利差拡大を意識した円売り・ドル買いが強まった。 ニューヨーク市場に先立つ東京市場では、トランプ氏が早々に勝利宣言したことを受けて、円安・ドル高が進行。林芳正官房長官は6日午後の記者会見で、米大統領選の結果が為替相場に与える影響に関して、ファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが重要との見解を示した。 一方で、6、7両日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)も注目材料。市場では、0.25%の利下げが確実視されており、午後にかけては警戒感から狭いレンジでの商いが展開された。 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0725~0735ドル(前日午後5時は1.0924~0934ドル)、対円では同165円82~92銭(同165円62~72銭)と、20銭の円安・ユーロ高。