背番号変更は選手の運命を変える?【山本萩子の6-4-3を待ちわびて】第140回
怪我の影響もあり、今季は出場機会に恵まれなかった9年目の捕手・古賀優大選手は、来季から背番号2(57→2)に。ヤクルトの"扇の要"中村悠平選手も2021年につけていた大事な番号ですから、これに発奮しないわけにはいかないでしょう。やはりひと桁の背番号は、チームの"顔"とも言える選手がつけることが多いですから、来季の古賀選手の飛躍に期待したいと思います。 ヤクルトで気になる背番号といえば、23でしょうか。今シーズンで引退したレジェンド・青木宣親選手がつけていた背番号で、個人的には青木選手の薫陶を受けていた丸山和郁選手につけてほしいです。そう思うのは、ヤクルトの背番号には系譜があるからです。 「1」は攻守に強みを発揮する内野手。「9」はパンチ力のある外野手、そして「23」は、チームを牽引できる特別な選手。かつては青木さん、そして山田哲人選手も背負っていた番号です。 海外でも、メジャーを代表する選手のひとりであるタティスJr.選手がつけていることもあり、特別な番号というイメージが強いのでしょう。だからこそ、次世代のスター候補として、青木選手と自主トレを行なって"青木イズム"を継承した丸山選手につけてほしい。 先日、ドラフト2位のモイセエフ・ニキータ選手の背番号が31になることが発表されましたが、背番号だけでワクワクできる私たちは、なんとも不思議な生き物ですよね(笑)。たかが数字、されど数字。背番号は野球選手の代名詞だと私たちは知っているのです。 入団投手から期待されていた原投手、山下投手には心機一転でさらに頑張ってほしいと思います。そして、新しい背番号にさらに素晴らしいイメージを与えてほしいです。そういえば、原投手が来季から背負う52は、かつて中村選手もつけていました。背番号はそうやって輪廻して、またすばらしい運命を送ることを待っているのでしょう。 49、52が大復活の象徴になることを期待して、また来週。 構成/キンマサタカ 撮影/栗山秀作