【全日本大学駅伝】伊勢路で“立教旋風” 初出場で初シード権を獲得 安藤圭佑主将「箱根駅伝でも結果を出したい」
7区馬場賢人の激走でシード圏内に
6区で山口史朗(4年、四日市工業)が躍動した。夏合宿のメニューを100%消化し、箱根予選会も乗り切って自信があった。「全日本に出られるだけですごいね、という形で終わりたくなかった。自分の中では挑戦者というより勝つ集団、シードを取る大学らしい走りをしたかった」。冷静なレース運びで区間5位に入り順位を11位に上げた。8位の中央大学とは41秒差でシード権を狙える位置につけた。 そして7区の馬場賢人(3年、大牟田)が快進撃を見せた。前を走る10位の東京国際大学と10秒差。髙林監督からは「抑えていけ」と指示があったが、「シード権が目の前にあったので行くしかないと思って突っ込んでいきました」と馬場。その勝負強さが光った。 中央大のエース吉居駿恭(3年、仙台育英)、東京国際大の大林洸己(4年、須磨学園)、帝京大学の福田翔(4年、世羅)、日体大の富永椋太(4年、鉾田一)との熾烈(しれつ)なシード権争いに競り勝ち、区間4位の激走。順位を一気に7位に押し上げ、シード権を大きく手繰り寄せた。髙林監督は「馬場は一皮むけた」と目を細めた。 アンカーの主将、安藤圭佑(4年、豊川)も役割を果たした。教育実習の期間中に箱根予選会と全日本が重なるハードなスケジュールだったが、実習先の母校で練習させてもらったり、実家で過ごしてリラックスしたりするなど支えてもらった。 スタート地点に立ったときには力がみなぎっていた。「1区からみんなの力強い走りを見ていた。襷を受け取ったときにいけるぞと思った」。髙林監督からは「後ろから来るかもしれないけど、ひたすら粘って耐えてゴールすれば絶対シードはいける」と鼓舞された。 中盤では追ってきた帝京大の小林大晟(4年、鎮西学院)とつば競り合いを繰り広げた。16km過ぎの上り坂で多少苦しく感じるところはあったが区間8位の力走。両手でガッツポーズをしながらゴールテープを切った。5時間16分21秒の7位で初のシード権を獲得した。 「みんながつくってくれた流れのおかげでここまで来られた。みんなが一致団結して戦っているからこそ出せた結果」と笑顔だった。