日鉄、USスチール買収は「年内に完了」方針 トランプ政権発足前に
日本製鉄の森高弘副会長兼副社長は7日、米USスチールの買収計画について、来年1月のトランプ政権発足に先立つ年内に「買収を完了させる」との方針を改めて示した。安全保障への影響を調べている米政府の審査期限を12月下旬からさらに延ばすことにつながる再申請は必要ない、との見解も示した。 【写真】「二つの大地」にほんろうされる日鉄 立ちはだかる「国家の論理」 森氏は、年内の買収完了に自信を見せる根拠の一つに、米政府で買収計画の安全保障への影響を審査している対米外国投資委員会(CFIUS)の審査が「粛々と進んでいる」ことを挙げた。 バイデン政権は8月から9月にかけて買収に「待った」をかけようと動き、CFUISは「安全保障上の懸念」を示す書簡を日鉄に送った。日鉄は、従来は9月下旬だった審査期限の延長につながる計画の再申請を行った経緯がある。
朝日新聞社