赤西仁、ニューアルバム、全国ツアーが好評 独立後の着実な歩みに注目
2018年のツアーを前に、赤西仁の活動に勢いがついている。自身主宰のレーベルであるGo Good Recordsとユニバーサルミュージックの業務提携が今秋発表され、今月リリースされた約1年半振り、7枚目のアルバム「Blessed」が好評。2月8日の大阪・オリックス劇場を皮切りに始まる全国ツアー「JIN AKANISHI LIVE TOUR 2018 “Blessed”」も、全公演のチケットが完売したため、中野サンプラザホール、幕張メッセイベントホールと追加公演が新たに発表されている状況だ。独立4年、地道な努力がいよいよ実を結びつつある印象を受ける。
従来のファン以外からも評価が高いニューアルバム
ニューアルバム「Blessed」は、ユニバーサルミュージックとの業務提携後、第1弾となる作品とあって、関心度が高まる中でのリリースとなったが、期待を裏切らないというか、期待以上のクオリティーの高さがネット上でも評判を呼んでいる。12日に発売、オリコンのウィークリーチャートのアルバム部門で4位、推定売上枚数は3万枚を超えている。しかしチャート以上に、アルバム自体の良さが話題になっているのだ。とくに、これまで赤西のファンではなかった人たちからも、「赤西仁のアルバムがいい」「歌がすごいなと思ったのは本当」などと、楽曲や歌唱が評価されている点が目立つ。 同アルバムは今年5月、2日間に渡り東京・国立代々木第一体育館で行われたツアーライブでお披露目された「Fill Me Up」「Yesterday」含む全10曲を収録したもの(通常盤はボーナストラックを含む11曲)。 ユニバーサルミュージックとの提携は、同社の海外ネットワークを活かし本格的な世界進出を目指すためのもので、かねてより海外での活動を視野に入れてきた赤西にとってはこれからがアーティストとしての正念場ともいえるだろう。先にあげた2曲は、ジャスティン・ビーバーらを手がけるプロデューサー・チーム、ステレオタイプスが楽曲を提供している。 海外進出とはいっても、日本人アーティストが欧米の音楽市場で安定した人気を得るのは実際にはかなり困難な話だが、赤西は英語の発音がいいのが強みだ。今回のアルバムでは黒人的な発音を意識しているようだが、2006年に語学留学で渡米、KAT-TUN脱退後も積極的に海外との関わりを保ってきただけに、即席で間に合わせた英語ではなく、ネイティブに近づけた発音になっているのだ。すでに中国などアジア圏では音楽賞を受賞するなど、実績を積み重ねてきた赤西。どこまで海外で通用するのか期待されるが、その成否はともかくとして、海外を視野にいれた姿勢での作品づくり、自己研鑽が、日本での活動にフィードバックされるプラス面は大きいだろう。今回のアルバムにも、ステレオタイプスだけでなく外部の一流のクリエイターたちが参加している。「環境は人をつくる」という意味からも、自分にとって理想的な環境づくりを実現しつつある。