ドジャース、4年ぶり8度目の世界一!大谷翔平「もう無理かなと思った」第2戦で左肩亜脱臼も「チームが必要と言ってくれた」
ワールドシリーズ第5戦(ヤンキース6-7ドジャース、ドジャース4勝1敗、30日=日本時間31日、ニューヨーク)米大リーグで、ドジャースがヤンキースとのワールドシリーズ(7回戦制)第5戦に7―6で逆転勝ちして4勝1敗とし、2020年以来、4年ぶり8度目の頂点に立った。大谷翔平投手(30)はメジャー7年目、ドジャース加入1年目で悲願を達成。ともに初のポストシーズンを戦った1年目の山本由伸投手(26)と栄冠を手にし、昨春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に続く「世界一」に輝いた。 【写真】ヤンキース・ジャッジと談笑する大谷 「カモーン!!」。大谷が叫び、とびきりの笑顔で駆け出した。7-6の九回2死、ビューラーが空振り三振で締めると、三塁側ベンチからドジャースナインが一斉にマウンドへ向かった。最高の仲間たちと迎えた世界一の瞬間。体を寄せ合い、飛び跳ね、ニューヨークの夜空に何度も拳を突き上げた。 「いやもう、本当に最高以外の言葉がない」 表彰セレモニーを終えると、今季4度目のシャンパンファイト。大谷は誇らしげに優勝トロフィーを掲げた。この日は4打数無安打。ワールドシリーズ(WS)は5試合で計19打数2安打、打率・105。シーズン2冠に輝いた本塁打、打点はともにゼロだった。第2戦で左肩を亜脱臼すると、打席では左腕を伸ばさないと打てない外角をしつこく攻められた。 それでも、五回に相手失策につけ込んで5点を奪って同点とし、1点を追う八回は大谷も捕手打撃妨害でつないで、2本の犠飛で逆転。故障者続出の逆境をはね返してきた今季を象徴するような粘り強い勝ち方に、「一番長いシーズンを戦えたことを光栄に思う。最高の一年だった」と喜びをかみしめた。 開幕直後は最悪の事態に陥った。元通訳による違法賭博問題。3月25日に声明文を発表する前、大谷はチームに自身の無実を明かしていた。「僕たちに真実を語ってくれた。彼を100%信頼する」とマンシーはいい、ロハスは「状況を乗り越えるのは本当に大変。側でサポートする」と約束した。大谷は本塁打と盗塁を重ねて史上初の「50-50」を達成。仲間の信頼に応えた。 シーズン終盤には、チームの輪の中心に。メッツとのリーグ優勝決定シリーズ、10月15日に誕生日を迎えたフラーティのお祝いをニューヨークで開催し、店への代金は大谷がすべて支払った。WS第2戦後に左肩の検査のためチームと別行動になると、ニューヨーク行きのチーム便が離陸する直前に選手間でやりとりをするチャットにメッセージを送った。「僕は大丈夫。プレーするつもりだ」。機内は盛り上がり〝パーティーフライト〟と化したという。