「自閉症の画家」から「アーティスト」に 映画製作の思い語る RSK小林章子アナウンサー
小林さんは母親役ということですけれども、その他のキャストやスタッフも、RSK山陽放送の社員だったりとか、関連会社の社員が務めているということなんですね。 ■RSK山陽放送アナウンサー 小林章子さん 監督を務めたのが2人いるんですけれども、私と同じ報道部に勤務している上司と後輩。そしてカメラマンは私が入社の頃から一緒に取材を続けてきたカメラマンだったんですが、信頼関係が築かれていたところで、新たな挑戦をすることができたっていうのは幸せなことだったなと思います。 初めての映画制作ということですけれども、これまで丹念に紡いできた取材、それがあったからこそ、完成した映画ということなんですね。 ■RSK山陽放送アナウンサー 小林章子さん 2019年に石村嘉成さんの取材をしたのがきっかけで、石村嘉成さんが、もう本当に素晴らしい方なんですね。明るくていつも前向きで、そして制作活動に没頭して、その作品が動物を本当に生き生きと表現した絵画なんですけれど、そうした魅力にもみんなが魅せられて、ぜひ映画にしたいということでみんなで考えて、ブラッシュアップしながら作った映画です。 さてその映画では、母・有希子さんは自閉症の嘉成さんを療育するシーンというのが印象的ですけれども、ここにはどのような思いが込められているんですか。 ■RSK山陽放送アナウンサー 小林章子さん 自閉症の療育と一言にいっても、自閉症にそもそもも様々な特性があって、嘉成さんの場合には、言葉の意味が伝わりにくいという特性があったそうなんですね。ですので、療育というのは、その言葉の意味を丁寧に繰り返し伝えていく。じっとできないときもあったんですけれど、それを何とかしてじっとしてもらう。叱らないけれど譲らないという態度で。ずっと向き合い続けたお母さんでした。 大事なお母さんという役を演じるにあたって特に印象に残っているシーンとかってありますか。 ■RSK山陽放送アナウンサー 小林章子さん 新居浜の沖に大島っていう小さい島があるんですけれども、そこで家族3人でサイクリングをしたシーンがとても印象に残っています。もう家族3人で過ごす幸せの絶頂みたいなシーンなんですけれど。そこで自閉症の療育を続けてきて落ち着いてきた嘉成くんと一緒に、3人で自転車で走れるっていうのが、もう多分このうえない幸せだったんじゃないかなって思います。