「ふてほど」受賞ラッシュ、18冠目は新語・流行語年間大賞 クドカンは11年前の「じぇじぇじぇ」でも受賞、阿部サダヲ「宮藤さんすごい!」
今年流行した言葉に贈られる「2024 ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞にTBS系ドラマ「不適切にもほどがある!」の略称「ふてほど」が選ばれ、東京都内で2日、表彰式が行われた。テレビドラマ関連では2013年の「じぇじぇじぇ」と「倍返し」以来、11年ぶりの大賞受賞。「ふてほど」は今年のドラマ界の賞を席巻中で、これで〝18冠〟となった。 「自分たちで『ふてほど』と言ったことはないけど…ドラマが評価されたように思えて光栄」。表彰式に登壇した主演俳優の阿部サダヲ(54)は〝適切〟なコメントで喜びを爆発させた。 TBS系で1月期に放送された同作は、宮藤官九郎(54)が脚本を手掛けたオリジナルコメディー。コンプライアンス意識が低い〝昭和のおじさん〟小川市郎(阿部)が2024年の令和にタイムスリップし、令和の人々に考えるきっかけを与えていく物語だ。 放送されるや、コンプライアンスギリギリの展開や注釈テロップが何度も挿入される斬新さが話題を呼び、「ふてほど」の愛称も流行。今年のギャラクシー賞やATP賞テレビグランプリなど数多くの賞を獲得しており、TBSによるとこの年間大賞で18冠目となった。 選考委員の漫画家、やくみつる(65)は「過去に受賞した言葉の中にはコンプラ上、今は使えなくなった言葉もある。あえてそのギリギリを攻めて、もう一度世に問うたドラマ。この賞と親和性がある」と受賞理由を解説した。 宮藤が脚本を担当した13年のNHK連続テレビ小説「あまちゃん」でヒロインの口癖「じぇじぇじぇ」が、同年のTBS系「半沢直樹」の主人公のセリフ「倍返し」とともに年間大賞を獲得している。阿部は「改めて宮藤さんすごい!」とたたえ、「続編があったら頑張りたい」と意欲を燃やした。(服部裕実) ★北口榛花、意外な言葉で受賞に驚き 今夏のパリ五輪で金メダルを獲得した陸上女子やり投げの北口榛花選手(26)の「名言が残せなかった」が、トップ10入りを果たした。メダリスト会見で大会を振り返った際に「心残り」として思わず口にした言葉で、この日の表彰式に出席した北口は「自分自身も名言を残したかったのですが…」と照れつつ、「テレビでは報道されていない会見場で言ったこの言葉が、ノミネートされたことにとても驚いています。ビックリ!」と〝榛花スマイル〟を浮かべた。