とんでもない才能! 欧州で大活躍する10代の逸材10人。早くも世界最高峰に近づく天才たち
FW: ラミン・ヤマル(バルセロナ) 生年月日:2007年7月13日 所属クラブ:バルセロナ(スペイン) 23/24リーグ戦成績:24試合3ゴール2アシスト 市場価値:6000万ユーロ(約84億円) ラミン・ヤマルはバルセロナの数々の記録を塗り替えている新星だ。 ヤマルは、6歳でバルセロナのカンテラ(下部組織)であるラ・マシアへ加入。昨季の第30節アトレティコ・マドリード戦で「15歳9ヶ月16日」でトップチームデビューを果たしてクラブ史上最年少記録を更新したかと思えば、今季第2節カディス戦でもクラブ史上最年少記録となる「16歳38日」でスターティングメンバーに名を連ねた。これだけでも十分にヤマルがただの若手選手でないことは明白だが、同選手が塗り替えた記録はこれだけに留まらない。第3節ビジャレアル戦では先制点をアシストして、今世紀のラ・リーガにおける最年少アシスト記録を更新。この試合では後半終盤までプレーし、バルセロナの勝利に大きく貢献している。 現在16歳のスペイン人FWの持ち味は、繊細なボールタッチで「違い」をもたらせることだ。スピードを生かしたドリブルやボディフェイントで対峙する相手選手を置き去りにする。しっかりと周りを見て味方にラストパスを供給できるため、スキルに秀でていながら球離れの悪さも気にならない。身長180cmとサイズもあるため、今後さらに成長していけばスピード・テクニック・フィジカルの3拍子が揃った、厄介なウインガーへ進化を遂げるだろう。 先日行われた第24節グラナダ戦では2ゴールを奪って、圧倒的な存在感を発揮。今季はリーグ戦3ゴール目となった。カタルーニャの名門で彼が歩んでいくキャリアが楽しみでならない。
FW: アレハンドロ・ガルナチョ(アルゼンチン代表) 生年月日:2004年7月1日 所属クラブ:マンチェスター・ユナイテッド(イングランド) 23/24リーグ戦成績:22試合5ゴール2アシスト 市場価値:3000万ユーロ(約42億円) ウェイン・ルーニーのオーバーヘッドに重ねられたそのゴールは、間違いなく今季のベストゴールの1つだ。 プレミアリーグ第13節エヴァートン戦に先発出場したアレハンドロ・ガルナチョは、3分にディオゴ・ダロトが右サイドから上げたクロスに反応してオーバーヘッドシュートを放つ。ボールは美しい軌道を描いて名手ジョーダン・ピックフォードが守るゴール右隅に吸い込まれ、オールド・トラッフォードは大歓声に包まれた。ルーニーのようなスーパーゴールから、クリスティアーノ・ロナウドのセレブレーションという最高のパフォーマンスを見せたガルナチョはこの試合のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれている。 ユナイテッドの攻撃を牽引し、スタジアムを沸かせる男はまだ19歳だ。21/22シーズンにトップチームデビューを果たすと、プロ2年目の昨季はリーグ戦19試合に出場して3ゴール2アシストを記録。1試合あたりの平均出場時間が29分と限られた時間の中でしっかりと数字を残した。主戦場は左ウイングだが、今季は右ウィングで先発起用の機会を増やして、22試合5ゴール2アシストという成績を出している。 若さゆえか粗削りな部分があり、プレーに「強引さ」があるのはある意味でガルナチョの魅力の1つだ。シュートへの意欲が高く、思い切りのよいシュートでゴールを狙う。第24節ウェストハム戦ではペナルティエリア右隅から強烈なシュートを打ってゴールネットを揺らした。 現在ユナイテッドはリーグ6位に位置しているものの、総得点数はわずか「33」。上位躍進のためにはFW陣の奮起が必須という状況だ。ガルナチョの大胆不敵なプレーで、赤い悪魔(マンチェスター・ユナイテッドの愛称)を得点数不足から救うことは出来るだろうか。