楽器や歌で交流 奄美大島の知的障がい者団体
9月は「知的障害者福祉月間」。鹿児島県奄美市の知的障がい者とその家族、支援者で構成する「奄美市手をつなぐ育成会」(生元為市会長)は22日、音楽療法士の瀧直美さん(45)=龍郷町=を講師に招き、さまざまな楽器や歌で交流を深める生涯学習講座を同市名瀬のアマホームPLAZAで開いた。関係者16人が参加し、太鼓や鈴などを手にリズムを刻み、全身で音楽を楽しんだ。 「知的障害者福祉月間」は、知的障がいがある人々が地域社会で共に生きる社会を実現するため、市民に理解と協力を求めようと「鹿児島県手をつなぐ育成会」などが実施している広報月間。 「奄美市手をつなぐ育成会」も9月は地元のFMラジオに出演するなどして活動の広報に務めている。22日は、瀧さんが持参したジャンベやカホン、タンバリンなどに触れ、音を鳴らしてリズムを体感。歌いながら鳴らしたり、輪になって歩いてセッションをしたりするなど、参加者が一体となり楽しんだ。 パフパフラッパを鳴らして盛り上げた奄美市名瀬の20歳女性は「この楽器が好き。次はダンスもしてみたい」と笑顔。ユーモアあふれる会話で場を和ませた生元会長(74)は「家庭ではできない活動がこの講座ではできる。多くの人に参加してほしい」と語った。 事務局長の松浦久美子さん(58)は「こういう機会をもつことで、子どもたちを理解してくれる人が一人でも増える社会になってほしい」と話した。