手越祐也が『イッテQ!』復活で「やっぱりテレビの人」と印象付けたワケ。ネット世界では失速気味だったが
活動休止後はネット世界へ
「これがイッテQ!か」 全身ずぶ濡れの手越が言う。よっ、名人(!)。あなたの復帰とこの落下を待ってたんだよ。2020年5月、新型コロナによって不要不急の外出が控えられ、緊急事態宣言が発令されていた中、複数回の酒席への参加をすっぱぬかれた手越が活動休止を余儀なくされた。 その後、事務所との契約は解除。所属グループであるNEWSからも脱退。MCの内村以外はスタジオ収録からリモートに切り替わっていた『世界の果てまでイッテQ!』レギュラーも降板することになった。芸能人の不祥事というのはあっという間である。上から下へ瞬時に垂直移動する落下の名手を演じてきたことが皮肉でもある。 活動自粛を余儀なくされた手越が活路を見いだしたのがネット世界だった。2020年6月。YouTubeチャンネル「手越祐也チャンネル」を開設した。「手越祐也 記者会見 舞台裏 BACKSTAGE」と題された初回動画は、現在までに240万回以上の再生回数。その後の数字は失速ぎみであったことを各メディアのネット記事が伝えている。やっぱり彼はテレビの人というか、復帰のチャンスをもうけ、与えてくれた『イッテQ!』の根っからの申し子なのだろう。
第2弾で訪れていたタイ
復帰までには実はちょっとしたドラマがあったようである。オーストリアの「池ポチャ祭り」(2008年5月18日放送回)を初回とする男3人祭り企画では、前日練習後、必ず決起会を兼ねた夕食場面がある。ここで誰がどの順番でいくかなど、出場本番への作戦を練るのだ。 でもなにせ復帰回だから、話題は今まさに復帰回に出演する手越の胸中にフォーカスされる。すると手越がプライベートでタイを訪れたエピソードを明かす。祭りに参加するためにきていた宮川とたまたま会ったのだという。これは「ここだけの秘密にしよう」と約束したようなのだが、ちょっといい話じゃないか。 内村も「縁でしょうね」とコメントする。そうか、タイである。タイといえば、お祭り企画第2弾で訪れていた場所。参加したのは、これも神回として記憶されている「耕運機祭り」。 高速の耕運機で畑を爆走するレースなのだが、本番前日の作戦会議が最高だった。手越が第1走者のことを「安牌」と言い放ち、内村と宮川をどきりとさせた。結果的にその第1走者になった手越が、決勝戦で転んでしまう。それを見たあとの走者の内村と宮川が思わずニヤリとしてしまった、あの表情が忘れがたい。落下の名手である手越祐也は転倒によっても名場面を生み出してしまう。申し子の才能をさえまくらせていた時代の話だ。