とんねるず、29年ぶりも変わらぬ「ワンフー愛」 常識を壊してきた2人が見せた“らしさ”全開のステージ
MC第一声は「ただいま」
開演から30分が経った最初のMCタイムで、石橋の第一声「ただいま」に続き、木梨は「アンコールありがとうございます」とニヤリ。1日目の疲れが残る石橋が「体が痛くて、朝ベッドから起きれなかったんですけど(笑)」と漏らすと、木梨は「全力で行くんで皆さん、お付き合いください」と、まだまだ序の口であることを示唆する。 その予告通り、スタンドマイクからハンドマイクに持ち替えた2人は、ステージをところ狭しと駆け回り、気づけばジャケットを脱ぎ捨てていた。一方のワンフーたちも、曲ごとにおなじみの振りを完璧にこなし、端席の人は列を飛び出して全力で踊る姿も。 しかし、とんねるずも60代になり、同じように年齢を重ねたワンフーたちも体力の衰えは隠せない。立ちっぱなしの客席に、石橋は「座って座って。脚パンパンになっちゃうんで」と気づかい、木梨が「20分休憩頂けますか?」とリクエストすると、今度はワンフーたちからの「頑張れー!」があちこちから聞こえ、まるで互いを労うかのような構図に愛を感じた。
■カラオケ風映像にまさかの人物 今回のライブでは、とんねるずが世に放ってきた名曲の数々が、怒涛のように繰り出された。 「やぶさかではない」(86年)では、カメラに駆け寄っての接近パフォーマンスを見せ、『オールナイトフジ』(フジ)でカメラを倒した事件や『とんねるずの生でダラダラいかせて!!』(日本テレビ)のオープニングを彷彿とさせてくれる。 日本歌謡大賞など数々の賞を受賞した「雨の西麻布」(85年)では、カラオケ風映像をバックに歌唱。実際に西麻布でロケをしたこの映像には、石橋本人のみならず超有名女優も登場し、爆笑とどよめきが走った。 バンドのメンバー紹介では、サックスの藤井尚之がチェッカーズの「ONE NIGHT GIGOLO」を披露。そうなると、『みなさん』のコントでおなじみだった「Kill you」のギャグも再現され、ノリ男(木梨)の「痛いじゃないかよ~」が飛び出した。