ホンダ・レーシング、“シビック元年”のスーパーGT参戦体制を発表。2名がトヨタ移籍のARTAには松下信治&佐藤蓮が加入、大草りきがGT500デビューへ
12月12日、TOYOTA GAZOO Racingが国内レースの参戦体制を発表したわずか4時間後、ホンダ・レーシング(HRC)も急遽国内レースにおける体制を発表。スーパーGTのGT500クラスでは5チーム中4チームがラインアップを変更することが明らかになった。 【動画】佐藤琢磨&中嶋一貴、スーパーフォーミュラで鈴鹿サーキットを”まさかの”逆走?? NSX-GTラストイヤーとなった2023年は、ARTA 16号車の福住仁嶺、大津弘樹組がGT500クラスのタイトル争いに絡むも、最終的には王座獲得を逃したホンダ陣営。来季からは新車両のCIVIC TYPE R-GTを投入してスーパーGTに挑むことになるが、16号車でタイトルを争った福住、そして同じくARTAの8号車のドライバーだった大湯都史樹が揃ってトヨタ陣営に移籍。それに伴い、ラインアップも大きく変更されることになった。 大湯の抜けた8号車には、Astemo REAL RACINGから松下信治が移籍。どちらもGT500チャンピオンの経験はないが、共にタイトル争いを演じたことのある、経験豊富なコンビとなった。 一方の16号車には、大津の相方として佐藤蓮が新加入する。佐藤は2021年にARTAからGT300クラスを戦って以降、2シーズンに渡ってスーパーGTの参戦がなかったが、2022年にデビューしたスーパーフォーミュラではコンスタントに入賞する活躍を見せていた。そして今回、GT500デビューが叶った形だ。 一方で松下が抜けたAstemo REAL RACINGに加入するのが、太田格之進。太田は2023年にModulo Nakajima RacingからGT500デビューを果たすと、第4戦富士では繰り上がりではあるものの2位表彰台を獲得するなど随所で見せ場を作り、評価を高めていた。そして今回、タイトル争いの常連でもあるREAL RACINGへ移籍することになった。 そしてその太田の後任として、Nakajima Racingでベテランの伊沢拓也とコンビを組むのが、大草りきだ。 最近はGT300クラスでGT-Rを駆っての活躍から日産の印象が強い大草だが、実はSRS(鈴鹿サーキット・レーシングスクール/現ホンダ・レーシングスクール鈴鹿)出身。しかし同年の首席は岩佐歩夢が勝ち取ることとなり、大草はホンダ系ドライバーの道から外れていた。しかし2022年にはGAINERからGT300クラスに参戦してチャンピオン争いを演じ評判を上げると、2022年にはスーパーフォーミュラへのスポット参戦も経験。そしてこの度、ホンダ陣営からGT500デビューを果たすこととなった。 なおSTANLEY TEAM KUNIMITSUは、山本尚貴と牧野任祐というラインアップは変わらず。2020年から続くこのコンビも5年目に突入する。山本は今季第6戦SUGOでの大クラッシュで首を負傷したが、先月退院。2度のGT500王者の“復活”が見られることになりそうだ。 ■ホンダ・レーシング 2024年スーパーGT参戦体制 #8 ARTA 野尻智紀 松下信治 #16 ARTA 大津弘樹 佐藤蓮 #17 Astemo REAL RACING 塚越広大 太田格之進 #100 STANLEY TEAM KUNIMITSU 山本尚貴 牧野任祐 #64 Modulo Nakajima Racing 伊沢拓也 大草りき
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