広東省、香港、マカオの警察当局による約2ヶ月にわたる合同取り締まり作戦「落雷2024」が終了
マカオ警察総局は8月23日に会見を開き、広東省及び香港の警察当局と合同で今年(2024年)6月22日から8月15日にかけて展開した合同取り締まり作戦「落雷2023」の総括報告会見を行った。 同作戦は毎年恒例でこの時期に展開されており、今年は黒社会(反社会勢力)によるクロスボーダー犯罪と境外の反社会性組織が絡む犯罪、ボーダーを跨ぐ銃器・危険物の違法運搬・保有の犯罪、ボーダーを跨ぐ高利貸し、組織的違法賭博、組織的薬物犯罪、組織的売春、人身売買犯罪、ボーダーを跨ぐ電信・キャッシュカードに絡む詐欺、リベンジポルノによる恐喝、クロスボーダー窃盗団、模擬紙幣による両替詐欺、ボーダーを跨ぐマネーロンダリングとアンダーグラウンド金融犯罪、組織的密航、密輸(運び屋行為)、換銭党と呼ばれる違法両替を発端とする犯罪等を重点摘発対象としたとのこと。
マカオにおいては警察総局のコーディネートの下、マカオ税関、治安警察局、司法警察局から延べ1万3821人を動員して臨み、調査対象者の数は9万2070人、詳しい調査のため身柄を拘束して警察署へ移送した者の数は2651人、このうち司法機関送致に至った数は779人、刑事事件数にして568件に上ったという。このほか、マカオ税関によって密輸に従事したとして対外貿易法違反で行政起訴された者が700人(うち253人がマカオで就労する海外労働者)いた。 なお、逮捕された非居民の数は1088人で、刑事犯罪のほか密入境、オーバーステイ、違法両替、違法売春、違法自己雇用、違法就労、旅客の身分に不適切な活動への従事などがあり、退去処分を講じたとした。 マカオ警察総局では、今回の作戦は広東省、香港、マカオの三地の保安部門の共同努力の下、クロスボーダー犯罪に対する有効な打撃と威嚇、またマカオにおける各種違法行為の抑止につながり、事前に想定した成果を挙げたとの見方を示した。今後もマカオにおける治安情勢の変化を注視し、適宜適切なアクションを策定すると同時に、マカオ、広東省、香港の近隣三地の警察当局間で良好な連携を維持することでセーフティネットを築き、区域の安全と安定確保に努めるとした。