今でも実用的! クルマのほこり対策に有効な「昭和アイテム」をご存じか
昭和の薫り漂うカー用品
“昭和”を感じさせるカー用品といえば何だろうか。筆者(喜多崇由、フリーライター)が思い浮かべるのは、「毛ばたき」である。タクシーやハイヤーのドライバーが駐車場でよく使っていた、羽根のついた掃除道具である。 【画像】えっ…! これが60年前の「海老名SA」です(計15枚) 毛ばたきの役割は、車内のほこりを取り除くことだった。間違っても、客待ちをしているドライバーの 「暇つぶしアイテム」 ではない。最近はマイクロファイバー(ナイロンやポリエステルからできている合成繊維)クロスなど、より効果的にほこりを除去できるアイテムが時代とともに登場し、使う人も少なくなった。 そのため、「最近、毛ばたきって見なくなった」と感じる人もいるかもしれないが、実はクルマのほこり取りには効果的なアイテムなのだ。
ほこり取りに有効な理由
なぜ毛ばたきがクルマのほこり取りに効果的なのか。クルマに付着するほこりには、実はさまざまなものが含まれている。 ・黄砂 ・花粉 ・化学物質 ・鉄粉 などなど。こまめに洗車すればいいのだが、手間も時間もかかる。現代人は忙しい。また、洗車による細かい傷も問題だ。 そこで活躍するのが、毛ばたきの「ふさふさ」だ。車体の表面にわずかに付着したほこりを払い落とすのに効果的だ。マイクロファイバークロスを使ったモップタイプのはたきだと、つい車体をこすりたくなるが、ほこりが付着したまま強くこすりすぎると、塗装に細かい傷がついてしまうのだ。 一方、毛ばたきはダチョウやニワトリの羽でできており、適度に「ふさふさ」している。車体を軽くブラッシングしながら回転させて使うのだが、これで車体を強くこする人はまずいないだろう。そのため、車体を傷つけることなく、適度な力でほこりを取り除くことができる。 メンテナンスのしやすさも毛ばたきの利点だ。マイクロファイバークロスのように洗うことはできないが、軽くはたいたり、手でしごいたりすることで比較的簡単にほこりを取り除くことができる。使用後はパタパタするだけだ。 もちろん、ときどき日光に当てたり、陰干ししたりすることは必要だが、洗濯や乾燥ほど面倒ではない。