日本酒と昆布締めで春キャンプ
【&M連載】山城さくらのキャンプFM
キャンプ好きの山城さくらさんが、ソロキャンプの体験や注目のキャンプギア、専門家に聞いたテクニックなどを紹介する連載コラム。今回は春のキャンプ料理体験です。 4月ですね、春ですね。 なんとも慌ただしい年度末を乗り越えて最初の週末。1日中ごろごろ過ごすか迷いに迷った末に、せめて有意義に一息つこうと思い、重い腰を上げてキャンプに行ってきました(キャンプは好きだが、準備片付けが面倒でいつも行く前は重い腰を上げることになる)。 向かうは相模原にある神之川(かんのがわ)キャンプ場。天気は晴れ、思いがけずお花見キャンプだということで、今回のキャンプは日本酒をおいしく飲むためのメニューにすることに決定! SNSで見つけて挑戦してみたかった、春の昆布締めに挑戦です。
地元スーパーで食材調達
キャンプ地の地元スーパーでの買い物ってすごく楽しいですよね。 お目当ては、ホタテ、マダイ、菜の花、昆布です。「わー野菜が安い! 魚介が大ぶり!」と大興奮であれこれ買い込むも、なぜか地酒がなくいつものワンカップ大関に(これがいいんだよ、これが!)。 塩や使い切り醬油(しょうゆ)は家から持ってきたものです。
到着したらまずは下ごしらえ
今回は調理後に料理を寝かせる工程があるため、設営前に調理台だけ出してまずは下ごしらえ。どうやらこんな時だけは、無駄なく計画的に動けるようです。 まず菜の花を1分ほど茹(ゆ)で、冷水で締めます。ちなみにですが、調理用のお湯を2リットルほど家から持っていくのがおすすめです! 調理って意外と水を大量に使うので、これがあるとすごく便利。お湯を沸かす時間が短縮されることでガス缶の節約になり、キャンプ中にガス切れなんてことも減ります。ガス缶の予備を常に準備できない大人のライフハックです。 話は戻り、小松菜の熱が取れたらしっかり水を絞り、適当な大きさにざく切りにします。 ホタテは薄くスライス。 昆布の表面を日本酒で軽くしめらせたら、菜の花とホタテ、そしてマダイをオン! 塩を一振りしたら昆布を重ねて、ラップでしっかり密着させたら、クーラーボックスに入れてしばしおやすみなさい。インスタグラムで見たレシピでは、一晩寝かすとありましたが待ちきれないので、今回は4時間ほど寝かせます。 待つあいだは設営をしたり、読書をしたり。 何だかんだしていたらあっという間に時間が経ち、いよいよお待ちかねの昆布締めと対面です。 昆布の旨(うま)みが素材にしっかり移り、ねっとり濃厚になったホタテがこれまた日本酒に合う! 水分が程よく抜けて、もうこれは本格和食。ああーーーおいしい! 想像以上に贅沢(ぜいたく)なおつまみになりました。手軽に作れるので、これからキャンプ飯の定番になりそうです。 他にもこれ昆布締めにしたらおいしそう、という食材があればぜひ教えてください。グルキャンでも盛り上がりそう! このあと酔っ払って、しっかり昼寝もしました。だらだら過ごしても、キャンプだったら有意義なお休みを過ごした気持ちになれるので頑張って(?)行って良かったなと思うのでした。 それでは、新年度も張り切っていきましょう! 神之川キャンプ場 神奈川県相模原市緑区青根3685 参考レシピ きぬ(@kinu__jisui)「ホタテと菜の花の昆布締め」 ■著者プロフィール 山城さくら 1988年静岡県生まれ。BRIGHTLOGG,INC.に所属し、さまざまなブランドデザインのディレクションに関わる。個人ではキャンプ好きが講じ様々なメディアでコラムを執筆。また、タフティングという技法を用いたラグ製作を行っており、オーダー製作や企業とのタイアップ製作を行っている。週末はたいてい山にいる。
朝日新聞社