【ブエルタ・ア・エスパーニャ2024 レースレポート:第10ステージ】ファンアールトにはかなわない!初参戦の10区間ですでに3勝目
オフィシャルスタートが切られるとブランドン・マクナルティ(UAEチームエミレーツ)がファーストアタックし、激しい戦いが始まった。ステージ勝利を狙う選手たちが前に飛び出るが、なかなかメイン集団との差をつけることができない状況が続く。カテゴリー2級のアルトデフォンフリアの峠で、マルク・ソレル(UAEチームエミレーツ)がついに抜け出すことに成功。ここでファンアールトとウィリアムジュニア・ルセルフ(ティーレックス・クイックステップ)が反応した。先頭の3選手は頂上(27.4km地点)で14秒のリードを奪った。
しかしメイン集団から抜け出そうとする選手とそれを追う選手が途絶えることはなく、ギャップはほとんど拡大しない。ようやくユーリ・ホルマン(アルペシン・ドゥクーニンク)とパシェが46km地点で先頭集団に加わり、5人になる。そして、激しい戦いが80km続いた後も集団のペースは落ちなかった。
その後、差は98km地点で6分15秒に広がり、3連続の峠に突入した。ファンアールトはポイント賞の懸かる中間スプリント地点(128.5km)のみならず峠の山岳ポイントも1位や2位で通過したため、最終的に山岳賞トップのアダム・イェーツ(UAEチームエミレーツ)と22点で並んでしまった。総合成績で上位のイェーツが山岳賞ジャージを守ることになるが、ファンアールトのマルチなライディングスタイルは目を見張るものがあった。
3つ目と4つ目の峠の間にある中間スプリントポイントをファンアールトが取りにいったことがきっかけとなり、先頭集団の勝利に向けた最終的な攻防が始まった。すぐさまパシェがファンアールトの動きに追随した。ソレル、ルセルフ、ホルマンも追うのだが、その差は徐々に広がっていく。最後の山頂(139.3km地点)を通過し、ゴールまでのダウンヒルをするうちに先頭の2人とこれを追う3人との差は2分になった。ステージ勝利はファンアールトとパシェの一騎打ちとなった。 スプリント勝負ではかなわないと悟っていたパシェが最後の2kmでアタックしたが、ファンアールトはパシェに余裕を与えなかった。残り1kmを切ってファンアールトがスプリント勝負に出て、そのまま優勝。ウイニングポーズで3本指を突き立てて3回目のステージ優勝を果たした。
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