AIで電力需要は急増…“原発ゼロ”は本当に現実的? 共産“30代ホープ”と議論 野党共闘が整わなかったワケ
■“こうしたら政治がよくなる” 一番訴えたいのは…
鈴江アナウンサー 「視聴者からもたくさん意見が来ている。一番こうしたら政治がよくなると思うことは何ですか?」 安野氏 「選挙だけが自分たちの意思の反映する手段というが、その幅を広げていかなきゃならない。台湾では市民が“こんな法律だったら良い”というものを投稿できるプラットフォームがある。いいね!が5000以上ついたものについては、専門家がついて、検討するし、そこから法制化されたケースが20件以上ある。デジタルテクノロジーを使いながら、選挙以外にも市民の声を反映させるパスをつくっていくことが大事だと思う」 山添議員 「私は、やはり小選挙区制は民意をゆがめていると思う。1人しか選べない。議会の基本は、議論を通じて、最後は多数決で決めるわけですけど、そもそも議会に行くまでの段階で1人しか選ばれなくて、死に票が多くて…となると、議会の段階で色々な意見が反映されない。だから衆院議員でいえば、女性は1割に満たないというようなジェンダー平等にも反するような結果をもたらしていると言える」 「1人しか選べないということの理不尽さを、国会の中で与野党問わずそろそろ見直すべき。30年前の腐敗政治から、政治改革としてやったのが小選挙区制と政党助成金。肝心の企業・団体献金の禁止をやらなかった」 「それが30年たって今、裏金事件をもたらしたわけですから、選挙制度も含めて立ち返るべきタイミングに来ているんではないかと思います」
■消費増税は法人・所得減税の“穴埋めに使われた”?
鈴江アナウンサー 「視聴者から“消費税(減税)を公約として掲げていることは、唯一共産党の評価できるところ”という意見もきています」 山添議員 「共産は元々導入に反対していました。廃止を目指しますが、財政上今すぐそこまではできない。なので、責任をもって財源も示せるのは“5%への減税”だと。同時に複数税率ではなくなるので、インボイス制度も必要なくなります」 安野氏 「消費減税するとどこかで増税しないといけなくなる。マニフェスト見ると、年金増額などお金を使う施策も出ているが、どう考えますか」 山添議員 「税をどこから集めるかと、税の無駄な使い道があってはならないことを改める、というのが中心。消費税は、社会保障の財源だと政府から言われ引き上げられてきた。実際には導入から35年間で539兆円の累計税収になっていて、一方、その間の法人税収が減収され、また(消費)増税のたびに景気が悪化する関係で所得税・住民税が減収になる。600兆円以上それで減っています。消費税をあげたけれど、結局、法人税や所得税の減税の穴埋めに使われた、ということは否定できないと思うんですね」 鈴江アナウンサー 「2024年度の歳入でいうと、消費税が税収として一番大きな割合で21%。法人税、所得税も柱になっている。消費税を5%にすると、14兆円くらい減収してしまうが、毎年これを捻出できるのでしょうか」 山添議員 「法人税を増やすことになります。これまで、第二次安倍政権以降、法人税の最高税率が下げられている部分があります。これを上げていく」 「いま、とりわけ大企業が税制優遇されています。大企業でしか使えない減税策とか、連結決算などで法人税の実効税率は中小企業だと20%くらいですが、大企業だと10%。大企業ほど税率が低いので、もう少し是正することで、応分の負担をしてもらうというのは実効性のある話じゃないかと思っています」 鈴江アナウンサー 「法人税1%上げると大体7000億円くらい増収という話もある。14兆円をカバーするとなると…」 山添議員 「(大企業の法人増税)それだけではできません。所得税などについて、所得が1億円を超えれば超えるほど負担率の低くなる“1億円の壁”を改めて、捻出していくこともあると思います。株や金融商品でもうけている人、金融所得課税については引き上げていくこと、累進制にしていくことが必要だと思います」