パナソニックも東レもPBRが1倍割れで超安い…それでも内部留保たっぷり!アクティビスト垂涎の「最高の割安42銘柄」を一挙公開する!
世界のファンドが虎視眈々と狙う「超優良割安株」
日本株市場は上下に激しく動く展開が続いているが、一部の企業で非常に歪な株価と財務の形が出来上がってしまっているのが今の日本株市場の現状だ。 【一覧】PBRが1倍割れで超安い…それでも内部留保たっぷり!最高の割安42銘柄 その代表例が、PBR(株価純資産倍率)の格差の拡大である。 前編『日産、ホンダ、JR東海が軒並み「超“割安”」の怪現象…!日本株、つぎの上昇相場の前に知っておきたい優良株たちの「秘められた実力」』で紹介したように、あの世界を代表する大手自動車の日産自動車が、0.3倍割れだ。 そしてその顔ぶれの多くが、大手の製造業や資源、金融といった景気敏感株に偏っていることが分かる。これは景気後退懸念に巻き込まれる形で株価が軟調に推移してきた結果であることは疑いない。 図:時価総額1兆円超の低PBR銘柄ランキング しかし、裏を返せば、一部の企業では、その財務の健全性に比して株価が非常に割安な状態で放置されているということである。ここまで極端に低PBR化が進行すれば、今後こういった企業の買収を意図した投資が活発化する可能性も出てくるだろう。 そこで、今回は、高クオリティな割安銘柄を選定していきたい。
PBR改革でも減らなかった「内部留保」
ところで、PBRとは一般的にバランスシート上の純資産をもとに解散価値を測る指標として用いられることが多く、企業を買収して解散した際に元が取れるのかどうかを判断するための指標だ。本題に入る前に、PBRはそもそも解散価値を正確に測るものであるのかを確認しておきたい。 というのも、純資産には現金が多く含まれることは事実だが、それと同時に企業は多くの負債を抱えているからだ。会社を解散して残余財産を分配する前には、当然ながら債権者へ各種の負債を返済しなければならない。いくら現金性資産を多く抱えていようとも、それを上回る負債があれば最終的に手元に資金が残らないどころか、投資としてはマイナスになってしまう。 また、純資産には、残存しているのかが不明な資本金や、リアルタイムで大きく変動するリスクのある自己株式などが含まれ、完全に現金としての価値を表すものではない。 そこで、純粋に企業の「金持ち」度を判断するための指標として有用なのが、利益剰余金だ。 いわゆる内部留保と呼ばれる存在である。利益剰余金は、企業が創業からため込んできた配当後の最終益の累積値であり、バランスシート上で大きな制約なく企業が自由に使用できるお金といえる。 近年この利益剰余金が積み上がり続けていることが大きな問題となっており、それにメスを入れようと議論が活発化したのが、東証の資本効率性の議論(いわゆるPBR改革)であったことは記憶に新しいところだ。 それでも、剰余金は大きく減少しておらず、過去比較では高い水準を維持したままとなっている。 図:利益剰余金・総資産比率の推移 言い換えれば、日本の金持ち企業は増え続けており、増配や自社株買いの活発化で資本の吐き出しが急増した現在でも、その状況は大きく変わっていないことになる。 これでは、PBRが切り上がらないのも当然といったところだろう。
【関連記事】
- 【さらに読む】たばこ産業「JT」の株はなぜ上がるのか…?「新NISA」と「PBR割安」効果が継続中の日本株で、「JT株」が圧倒的に上昇した秘密
- ハリス躍進で日本株に起こる「大激震&EV大復活」…!デンソー、ニデックの命運を握る「米大統領選でチャンスをつかむ“全35銘柄”」を一挙公開する!
- 日本株、実は「超優良銘柄」がバーゲンセール状態になっていた…!大暴落後→大暴騰の今だからこそプロが狙う「高配当&格安33銘柄」を一挙公開する!
- 「円高相場」に日本株は耐えられるか…直近の実績で洗い出した「円高に“強い企業”と“弱い企業”」の60銘柄リストを一挙公開する!
- いま「セブン&アイ」にアナリストが引き寄せられるワケ…!日本株に大相場到来!最高のパフォーマンスを示す「珠玉の34銘柄」を一挙公開する!