尾上左近、“ずっと憧れていた”お嬢吉三に初役で挑む「今の僕に出せることを全力で勤めたい」
11月に東京・歌舞伎座で上演される「十一月歌舞伎座特別公演 ようこそ歌舞伎座へ」より、出演者の尾上左近のコメントが到着した。 【画像】尾上左近(他3件) 「十一月歌舞伎座特別公演 ようこそ歌舞伎座へ」は、同月に歌舞伎座で舞台機構設備の工事を実施することになったため、行われることになった特別公演。本公演では、中村虎之介の案内による「ようこそ歌舞伎座へ」のあと、左近がお嬢吉三、中村歌昇がお坊吉三、坂東亀蔵が和尚吉三に扮する「『三人吉三巴白浪』大川端庚申塚の場」、尾上松緑、中村萬太郎、中村種之助、中村福之助、虎之介による「石橋」が披露される。 左近は、本公演でお嬢吉三を初役で勤める。お嬢吉三の役にずっと憧れていたと話す左近は「ある日、父(松緑)から電話があり、『まだ発表前だけど、お前、お嬢だからがんばれよ』と。その電話の時点ではあまり実感が沸かなかったのですが、歌舞伎役者にとって特別な劇場である歌舞伎座で、初役でお嬢吉三を勤めさせていただけることは本当にうれしく、と同時に歌舞伎座で演じられるところまで持っていかなければという恐ろしさも今は感じています」「大変ありがたいことにお嬢吉三は、(尾上)菊五郎のお兄さんに教えていただきます。僕の中でお嬢といえば菊五郎のお兄さんそのもの。昔から惹かれておりました」と明かす。 さらに「お嬢吉三で一番お客様がハッとするのは、やはり『月も朧に……』のあの名台詞だと思いますので、しっかり習いたいです。ただ、もちろん教えていただいたことを忠実にやることを疎かにはしませんが、菊五郎のお兄さんの成熟した悪の色気を、芸の浅い今の僕がただ真似をしたところで、それは何にもならないと思っています。全力でやるという言葉が適切なのかは分かりませんが、この年齢(18歳)で勤めるからには、今できること、今の僕に出せることを全力で勤めたいと思います」と語る。 「十一月歌舞伎座特別公演 ようこそ歌舞伎座へ」は、11月1日から23日まで。公演期間中は、上演作にちなんだフォトスポットや、小道具、大道具の展示、場内を巡るスタンプラリー企画、そして小道具作りのワークショップが行われる。詳細は公式サイトを確認しよう。 ■ 十一月歌舞伎座特別公演 ようこそ歌舞伎座へ 2024年11月1日(金)~2024年11月23日(土・祝) 東京都 歌舞伎座 □ スタッフ 二、「『三人吉三巴白浪』大川端庚申塚の場」 作:河竹黙阿弥 □ 出演 一、「ようこそ歌舞伎座へ」 ご案内:中村虎之介 二、「『三人吉三巴白浪』大川端庚申塚の場」 お嬢吉三:尾上左近 お坊吉三:中村歌昇 和尚吉三:坂東亀蔵 三、「石橋」 獅子の精:尾上松緑 / 中村萬太郎 / 中村種之助 / 中村福之助 / 中村虎之介