【中国】乗用車の24年輸出、2割増の500万台予測
国泰君安証券は、中国製乗用車の2024年の輸出台数が500万台を超えるとの予測を示した。23年の414万台から少なくとも21%増える計算。中国自主ブランドメーカーによる市場開拓などを販売増加の要因に挙げた。 今年は東南アジアや中南米での拡販が全体を押し上げるとの見方。一方、ロシアや西欧の市場は政策による影響を受けて、伸び幅が限られるとみている。内燃機関車(ICE車)はコストパフォーマンスの高さを武器に、日系や韓国系からシェアを奪い、電動車の普及を推進する地域で「新エネルギー車(NEV)」の販売も伸びると指摘した。 中期的には中国自主ブランドの乗用車の輸出台数が700万台以上となる余地があるとみている。23年の乗用車輸出のうち、中国自主ブランドは約8割を占めており、今後の輸出規模は2倍以上となる計算だ。 ■「値下げの波弱まる」 上海証券報(電子版)によると、中国自動車業界団体の全国乗用車市場信息聯席会(CPCA)の崔東樹秘書長は、今年1~5月に約60車種の電動車が値下げを行ったと明らかにした。値下げの波は「過去まれにみる規模だ」と指摘し、電動車の原材料価格の下落や電動車の普及などが背景にあると説明した。 一方、5月以降は価格競争が弱まっており、「今後は20%も値下げするような状況は生まれない」との見方を示した。