万博会場への新アクセスは地下鉄だけじゃない!開発中の『水素燃料電池船』船内を特別取材 ガラス張り操舵室などこだわるワケは「水素の魅力を身近に」2025年大阪・関西万博まで1年
(岩谷産業・水素ステーション建設部 金田充弘部長)「どうぞ、こちらです。大きいでしょ。インパクトあると思うんですけれど。今まさにまだ作っている段階なのですが、これが『水素燃料電池船』になります。(完成の)7合目8合目くらいかと考えています」 水素事業のリーディングカンパニーが開発中である国内で初めてとなる水素燃料電池船の旅客船です。2階建ての船で全長は30m、幅8mの大きさで、定員150人。搭載する水素と空気中の酸素を反応させて電気をつくり航行するため、従来のものと違って二酸化炭素を一切発生させません。 万博では、時速20kmで大阪中心部の中之島ゲートから、ユニバーサルスタジオ付近を経由して、夢洲までを約40分で結ぶ計画です。 (金田充弘部長)「鉄板ではなくアルミを使用することで軽量化して負荷を下げることをしています。(アルミは)耐久性も優れていますので」 去年6月、水中に入る船の底部分から製造は始まりました。旅客船として運用されることから、より高い安定性を目指して、双胴船と呼ばれる2つの船体を胴体とするスタイルを採用したそうです。
【こだわり1】全面ガラス張り
そして今年4月、船内の取材が特別に許されました。まずは1階の客室部分へ。 (金田充弘部長)「開放空間となっていて、周囲がずらっと360度見られる」 90人が入れるというフロアは、こだわりの全面ガラス張り。屋内空間からパノラマで大阪の景色が楽しめるといいます。また乗り心地も… (金田充弘部長)「船の場合は一般的には重油をたいて動力源にしているんですけれど、今回は水素を用いることで二酸化炭素を出すことがない。ニオイがないというのと静か」 船尾には動力となる水素タンクが設置されます。
【こだわり2】曲線を多用したデザイン
続いて2階のデッキ部分へ。 (金田充弘部長)「1階部分とは違って風を感じながら大阪の街並みを体感していただける。曲線を帯びた形が特徴です」
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