【現地記者が選ぶプレミア歴代ベスト11(3)】絶対に外せないのは5人。未来永劫破られない記録を作ったのが...
アリソンはGKというポジションを再定義した
5人の英国人記者に、32年のプレミアリーグにおける歴代ベストイレブンを選出していただく企画も今回で3回目を迎える。発表するのはドミニク・キング記者。はたしてどのような面々が顔を揃えるのだろうか。 ――◆――◆―― 記者にとってもっとも難しい仕事は、プレミアリーグの31年の歴史を彩るジーニアスとクオリティーをギュッと集約してひとつのフォーメーションに落とし込むことだ。ある選手を選んでもすぐに、「あの選手を外していいのか」と自分の中に反論が沸き起こり、収集がつかなくなる。 とはいえ、絶対に外せない選手がいる。私にとってそれは、ジョン・テリー、ロイ・キーン、ティエリ・アンリ、クリスティアーノ・ロナウド、そしてアラン・シアラーの5人だ。シアラーの260ゴールというプレミア歴代最多記録は、未来永劫、破られることはないだろう。それほど傑出した数字だ。 迷いに迷った残りの6人は、まずはGKにアリソン・ベッカー。私が知る限りもっとも優れたGKで、ユルゲン・クロップ率いるリバプールの成功はアリソンなしにはあり得なかったはずだ。常に冷静沈着で、機敏な動きでボックス内を支配し、信じられないセービングを繰り返し、輝かしいボールスキルでビルドアップの起点として機能する。アリソンはGKというポジションを再定義したとも言えるだろう。 テリーとパートナーを組むもうひとりのCBは、アリソンとともにクロップのもとでリバプール再興の担い手となったフィルジル・ファン・ダイク。困難な状況を単独で解決する圧倒的な個の力に正確無比のパスワークを併せ持ち、モダンサッカーにおけるCBのひとつの理想形とも称されるほどだ。2019年のバロンドールの投票で2位に入ったことが、ファン・ダイクの偉大さを何より物語る。 左右のSBは、左はアシュリー・コール、右はカイル・ウォーカー。右SBは最後の最後までガリー・ネビルと迷ったが、よりパワフルで、より得点力が高く、よりエレガントなウォーカーがより優れていると判断した。 中盤は、キーンとピッチ上で文字通りしのぎを削ったパトリック・ヴィエラと、すべてを兼ね備えたケビン・デ・ブライネを、それぞれトゥーレ・ヤヤ、スティーブン・ジェラードと迷った末にセレクトした。 【PHOTO】EURO2024の名場面を厳選ショットで紹介! 監督界のゴッドファーザー、それがアレックス・ファーガソンだ。いまなお、すべての監督が目指し、超えるべきゴールドスタンダード(絶対的な基準)として屹立している。 ファーガソンはすべてを勝ち取り、王朝を築き上げた。それだけではない。冒険心に満ちた、エキサイティングなスタイルで、フットボールそのものを輝かせたのだ。 戦術的革新をもたらしたペップ・グアルディオラも、アーセン・ヴェンゲルも、ファーガソンには敵わない。 ◎キング氏が選出した2ndイレブン GK:ペトル・チェフ(チェルシーなど) DF:カイル・ウォーカー(マンチェスター・Cなど) DF:ヤープ・スタム(マンチェスター・U) DF:ヴァンサン・コンパニ(マンチェスター・Cなど) DF:アンディー・ロバートソン(リバプールなど) MF:トゥーレ・ヤヤ(マンチェスター・Cなど) MF:ポール・スコールズ(マンチェスター・U) MF: スティーブン・ジェラード(マンチェスター・U) FW:エリック・カントナ(マンチェスター・Uなど) FW:ダビド・シルバ(マンチェスター・C) ●著者プロフィール/ドミニク・キング(デイリー・メール紙) 『マンチェスター・イブニング・ニュース』、『リバプール・エコー』というイングランド北西部の有力地元紙の記者を経て、現在は『デイリー・メール』紙の北部フットボール担当。プレミアリーグや代表ゲームを取材し、スコットランドやウェールズのフットボールにも精通する。
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