障害者スポーツに挑戦、震災ボランティアに学ぶ 日本財団の関連団体、大阪府内で「出前授業」
パラアスリートと交流したり、ボランティア精神を学んだりする出前授業が、大阪府箕面市や松原市の各小学校で行われた。いずれも日本財団の関連団体による取り組みで、子供たちは障害者スポーツの妙味やボランティアを通した人とのふれあいの大切さを実感していた。 【写真】ボランティアの経験談を児童らに語る岸信さん ■誰でもできる「車いすバスケット」体験に児童ら歓声@箕面 箕面市立萱野(かやの)東小学校では「あすチャレ!スクール」が行われ、1998年長野大会をはじめ、夏冬合わせてパラリンピックに5回出場した加藤正さん(55)が日本財団パラスポーツサポートセンターから派遣され、講師を務めた。 加藤さんは約120人の6年生に、車いすバスケットボールの妙技を披露。素早いドリブルやシュートの連続に大きな歓声があがった。続いて児童代表20人が車いすバスケットを体験し、頑張ってプレーした。 「やる前から頭の中で結論を出すのではなく、チャレンジしてほしい。やるかやらないかが大切」と加藤さんは児童に訴えた。 ■ボランティア「したい気持ち。無理にすることではない」 西日本初の協定も@松原 松原市立中央小学校では、ボランティアを学ぶ出前授業「ボ学」が行われた。日本財団ボランティアセンターから兵庫県西宮市の「スポーツボランティア関西」代表で、電気設備業の岸信(まこと)さん(52)が派遣され、平成28年の熊本地震でのボランティア経験を語った。 6年生約120人を前に、岸さんはボランティアを理解するキーワードとして「したい」を挙げ、「人を助けたい、応援したい気持ち。(他人に言われて)無理にすることではない」と説明した。 災害ボランティアを通じ、当たり前の日常や人の優しさに「ありがとう」と思える気持ちが大切だとし、児童らに「学校に行けるのは幸せと感じてほしいし、人間はひとりで生きていけない。助け合って生きてほしい」と訴えた。 授業に合わせ、同センターは松原市と全国2例目で、西日本初となるボランティア活動推進に関する協定を結んだ。