移住者が8.5倍に急増!13年ぶり「人口増加」達成 全国どこから移住しても1世帯500万が奏功 市長の戦略とは
地域の“宝”を生かす選択肢
あの関之尾公園をキャンプフィールド化。狙いはどこにあったのだろうか? 都城市 池田宜永市長: 関之尾公園、関之尾の滝、甌穴群は都城にとって大事な“宝”。大自然を有しているということ。これを生かす一つの選択としてキャンプという発想があり、スノーピークから提案を受けた。 キャンプフィールドができたことにより、通過型ではなく滞在型の観光になっていく可能性がある。また、アウトドア好きな人たちという、これまでとは違う新たな観光客を取り込めるという狙いも池田市長にはあったという。
観光地のコンセプト形成
完成した施設は、自然の美しい景観にマッチして、しかもおしゃれだと感じる。デザインと運営を一括して託す例は都城市の他の施設にもあるが、コンセプトがしっかりしていることが、ワクワクするような作りにつながっているのではないか。 都城市 池田宜永市長: 都城市の場合は、市立図書館や道の駅都城NiQLL(ニクル)など、デザインとオペレーションをセットにして入札している。最初の設計の段階から、それぞれのプロの意見や経験が凝縮されて施設を作ることができる。私はこの方式は非常にいい形だと考えている。
大成功「道の駅都城NiQLL」も同じ方式
同じように、デザインとオペレーションをセットにして作られた「道の駅都城NiQLL」は、大成功を収めている。オープン以来の1年間で来場した人は146万1674人。宮崎県の人口106万人を上回る数字だ。当初の年間目標が100万人だったのに対し、その目標を2023年12月には達成していた。なぜここまでの成功につながったのだろうか。そこには通常の道の駅とは違った戦略があったという。 都城市 池田宜永市長: コンセプトとターゲットを最初からはっきりと作っていた。都城市は肉と焼酎を一つの目玉にしていて、1つのコンセプトにしている。 そのコンセプトについて、池田市長は3つの仕掛けをこう説明した。 ふるさと納税 = 知ってもらう ミートツーリズム = 来てもらう 道の駅都城NiQLL = 買ってもらう ターゲットは子育て世代の女性で、お店自体を気に入ってもらえるようにしているほか、子供たちが遊べる屋内の木製遊具施設を設置した。このように、コンセプトとターゲットをしっかりと定めたことが成功につながったと分析している。 そして、遊びゴコロも忘れていない。肉ガチャという自動販売機では1年間で4500万円売り上げたという。ひょっとしたら、日本一の売り上げを誇る自動販売機ではないか?とまで言われているそうだ。