車椅子の写真家・吉田陽一さん24日まで写真展 福島県南相馬市立中央図書館 「何かを始めるきっかけに」
福島県南相馬市の車椅子の写真家吉田陽一さん(70)の写真展は24日まで、市内原町区の市立中央図書館で開かれている。 吉田さんは仕事の傍ら、約40年前から趣味で風景などの写真を撮っていた。しかし2017(平成29)年に脳出血で倒れ、両足と右手が不自由に。レンズの交換や遠出が難しくなるなど、一度は写真をやめようと考えたが、妻裕子さん(65)から「好きなことをして生活してほしい」と後押しされ、写真を続けようと決意した。 現在は散歩で見つけた身近なものにカメラを向ける。主に机の上に置いた被写体を撮るテーブルフォトとして植物などをカメラに収めるが、1人で何役も務めるのが大変だという。片手でシャッターやライトの調整を行っており、「もう少し工夫できないか」と悩みながら試行錯誤を重ねている。 今年3月に同図書館で開いた写真展が好評だったため、期待の声に応えて再び作品を並べた。5月から最近までに撮影した風景やテーブルフォトなどの写真17点を展示しており、吉田さんは「私の写真を見て、何かを始めるきっかけにしてほしい」と来場を呼びかけている。
観覧無料。平日は午前9時30分から午後8時まで、土日祝日は午前9時30分から午後5時まで。毎週月曜日は休館日。問い合わせは吉田さんへ。 (相双版)