センバツ出場投手ドラフトランキング!超高校級の10投手の実力を診断!
左腕で唯一ランクインしたのは?
■4位 洗平 比呂投手(八戸学院光星) 最速143キロ 平均球速136.7キロ 今大会の成績:2試合17回12奪三振四球5失点5自責点4 直球の球威C 投球フォームA 制球力B 変化球の精度B 将来性A ベスト10の中では唯一の左腕。最速143キロだが、手足が長く、角度のあるストレートは魅力的。さらに、左打者の背中越しから大きく曲がるカーブも良い。対戦した打者に話を聞くと「体に当たると思ったら、ベース手前で曲がった」と驚いていた。その投げ分けがしっかりとできていて、プロのローテーション投手に育つ可能性を秘めている。ただ、ストレートの出力が物足らなかった。これまでの自己最速は147キロ。昨秋の東北大会でも140キロ中盤の速球を投げていた姿があった。そうした投球を常にできれば、上位指名は近づく。 ■3位 髙尾 響投手(広陵) 最速148キロ 平均球速平均球速139.01キロ 今大会の成績:2試合18.1回23奪三振四球6失点7自責点5 直球の威力B 投球フォームA 制球力A 変化球の精度A 将来性B 高卒でプロにいくようなスケールがある投手ではない。ただ、その投球の完成度の高さは、高校生トップクラスの投手として評価したい。140キロ中盤の速球を両サイドに完璧に投げ分け、130キロ中盤のカットボール、130キロ前後のツーシームと、いずれもハイレベル。カーブも投げることで緩急が使えて、投球の引き出しも広い。今大会では23奪三振を記録した。サヨナラ負けを喫した青森山田戦も7回まで無安打だった。U-18代表の一次候補にも選出されている髙尾。大きな怪我もなければ、国際大会でも大きな活躍を見せてくれそうだ。
ドラフト上位→プロでも大活躍が期待できる
■2位 平嶋 桂知投手(大阪桐蔭) 最速149キロ 平均球速143.71キロ 今大会の成績 2試合:11回9奪三振2四球自責点3失点2 直球の球威S 投球フォームA 制球力B 変化球の精度A 将来性A 直球の球質を表現すると、報徳学園の今朝丸が「キレ」ならば、平嶋は「威力」だろう。140キロ中盤~後半の速球は前に飛ばせない力があり、平均球速は今大会トップに輝く。 フォームも試行錯誤をしながら、やや半身の態勢にして、グラブを腰のあたりに置くことで、球速、コントロールも大きく向上した。こうした探究心の高さも評価できる。130キロ後半のフォーク、スライダーの高速変化球の使い手である。ただ相手に揺さぶられると、制球を崩しやすく、まだ隙が多い。 将来的には150キロ中盤を当たり前に叩き出す剛腕へ成長する可能性を秘めている。まずは一歩ずつ基礎を高めていきたい。 ■1位 今朝丸 裕喜投手(報徳学園) 最速149キロ 平均球速138.6キロ 今大会の成績 :4試合24.1回15奪三振2四球自責点5失点5 直球の球威A 投球フォームA 制球力A 変化球の精度B 将来性S ヤマ場となった大阪桐蔭戦で1失点完投勝利を挙げ、大会の主役となった。140キロ中盤の速球は高回転で、さらに両サイドにきっちりと投げ分けができる。相手が強くなるほどエンジンがかかり、ベストピッチングができるメンタルの強さも申し分ない。24.1回を投げて四球はわずか2。決勝の健大高崎戦も疲労が見える中、1四球に留め、最後までコントロールは安定していた。 現在のサイズは186センチ81キロ。下級生の時と比べれば、だいぶ体つきがたくましくなってきたが、それでもNPBの投手と比べると、まだ線が細い。フォーム技術も高く、手足が長い投手向きの体型で、プロでは150キロ以上をどんどん投げ込んでいてもおかしくない。素材の良さ、今大会の成績、投球の完成度。すべてが高水準として、1位とした。将来的にはNPBでも先発で二桁勝利、投手タイトルを狙える投手に育つ可能性を持っている。