「セントクリストファー・ネービスはどんな国?」2分で学ぶ国際社会
ニュースで見聞きした国、W杯やオリンピックの出場国、ガイドブックで目にとまった国――名前だけは知っていても「どんな国なのか?」とイメージすることは意外と難しい。そういった中で「世界の国々をざっと理解できる」「聞いたことのない国でもイメージできる」と支持されている本がある。『読むだけで世界地図が頭に入る本』(井田仁康・編著)だ。 本書は世界地図を約30の地域に分け、地図を眺めながら世界212の国と地域を俯瞰する。各地域の特徴や国どうしの関係をコンパクトに学べて、大人なら知っておきたい世界の重要問題をスッキリ理解することができる画期的な1冊だ。ここでは、本書から一部を抜粋して世界の国を紹介する。 【この記事の画像を見る】 ● セントクリストファー・ネービスはどんな国? セントクリストファー・ネービスは、カリブ海東部に位置する島国です。西にはプエルトリコ、東にはアンティグア・バーブーダがあります。 西インド諸島を構成する小アンティル諸島に属し、セントクリストファー島とネービス島から成る人口約5万人の小さな国です。 クリストファーの短縮形であるキッツを使ってセントキッツ・ネービスと表記することもあります。 ● 1983年にイギリスから独立 セントクリストファー・ネービスは、1983年にイギリスから独立しました。 この地は、コロンブスによって「発見」されましたが、最初に入植したのはイギリス人でした。 その後フランス人も入植しましたが、1783年以降イギリスの支配が確立しました。住民の多くは奴隷の末裔の黒人ですが、混血が進んでいます。 かつてはサトウキビのプランテーションが経済の中心でしたが、現在では生産は停止されています。 ● 美しいサンゴ、世界遺産、歴史あるスパリゾート 現在の中心産業は観光業です。 観光客を魅了する美しいビーチやサンゴ礁が有名なほか、セントクリストファー島の世界遺産ブリムストーン・ヒル要塞国立公園は、西インド諸島最大の要塞の史跡です。 ネービス島には温泉があり、古くからのスパリゾートがあります。 1778年、カリブ海地域で最も早く建てられた歴史あるリゾートホテルもあります。 この国はいわゆるタックスヘイブンの一つです。所得税や相続税がありません。そのため、欧米の資産家にはこの国の国籍を「買う」人もいるといわれています。 p.p1 {margin: 0.0px 0.0px 0.0px 0.0px; font: 7.0px Helvetica} セントクリストファー・ネービス 面積:261km2 首都:バセテール 人口:5.5万 通貨:東カリブ・ドル 言語:英語(公用語) 宗教:プロテスタント75.6% (注)CIAのThe World Factbook(2024年6月時点)、『2022 データブックオブ・ザ・ワールド』(二宮書店)を参照 (本稿は、『読むだけで世界地図が頭に入る本』から抜粋・編集したものです。)
井田仁康