これ、月じゃなくて水星のクレーター。探査機ベピ・コロンボが歴史上もっとも近い位置で撮影
電気系統のトラブルで、水星到着は約1年遅れに
ミッションは予定どおり進んでいて、2025年12月に水星軌道投入となるはずでした。しかし4月に予定されていたマヌーバを前に、探査機の電気推進モジュールがスラスタに十分な電力を供給できなくなったのです。ベピ・コロンボが確実に水星にたどり着けるよう、ミッションチームは低下した推力を活用できる新たな軌道を検討し、水星への到着を2026年11月へと遅らせました。 ESA研究員でM-CAM撮像チームのコーディネーターJack Wright氏は、リリースにてこう述べていました。 ベピ・コロンボは水星を訪れるたった3つ目の宇宙ミッションで、水星はたどり着くのがとても難しいこともあって内太陽系の中で最も探査の進んでいない惑星となっています。 「極端で矛盾に満ちた世界ですから、かつて『太陽系の問題児』というあだ名を付けたことがある」とのこと。 2011年3月18日に水星を周回する極楕円軌道に入ったNASAの探査機「メッセンジャー」は、水星の上空約200kmまで接近していました。そんなメッセンジャーが持っていた水星最接近の記録を、今ではベピ・コロンボがさらに近いフライバイでもって更新し、水星の荒れた地形のさらに詳細な画像を提供してくれているのです。 Source: ESA, NASA, レゴ(LEGO) クリエイター 宇宙飛行士 5,879 円 Amazonで見る PR
たもり