吉澤さん(奄高)最優秀賞 高校生ものづくりコン県大会 電子回路組立で九州大会へ
第23回高校生ものづくりコンテスト鹿児島県大会(県高等学校長協会工業部会など主催)が8、11の両日に鹿児島市であり、奄美高校機械電気科2年で工業技術研究部の吉澤康太さん(16)が電子回路組立部門で最優秀賞に選ばれた。当日はプログラムを転送するケーブルが壊れるトラブルに見舞われたものの、作業の速さと正確さを発揮し九州大会への出場権を得た。 大会は、物づくりの技術・技能水準の向上や製造業に携わる若手の育成が目的。工業高校や電気技術、機械科などの学科がある県内各校の生徒らが一堂に集い、自動車整備、電気工事、溶接など9部門で技能を競う。今年は13校から85人、電子回路組立部門には5校8人が出場した。 電子回路組立の競技内容は▽電子回路の設計▽制御プログラムを作製し目的の動作をするシステムをつくる▽11問の課題に従い操作。制限時間は2時間半で、主にプログラミングとはんだ付けの技術が評価される。 幼いころから物づくりに興味があった吉澤さん。出身の宇検村立名柄中学校ではロボットコンテストに出場するため、毎年ロボットを1台制作(コンテストはコロナで中止)。奄美高校の授業ではプログラミングやはんだ付けは習わないため、平日は2、3時間、休日はほぼ終日、練習に励んだ。 今年5月上旬まで名柄から片道約2時間かけて通学していたが、作業に集中する時間を増やすため入寮。本番当日は11問中10問正解と高い正確率を誇り、特訓の成果を残した。 7月13、14の両日に佐賀県で開かれる九州大会を前に「プレッシャーもあるが、優勝して全国へいきたい」と意気込む。 横山彰二顧問(49)は「本人は本番に強いので、練習通り落ち着いて臨んでいた。磨けばさらに光る。九州大会も期待している」と話した。
奄美の南海日日新聞