よく考えるとSUBARUって凄くないか!? ヘリコプターから旅客機まで手がける「航空宇宙カンパニー」ってなに?
ヘリコプターの生産やスバル車にも関与
ヘリコプター事業においては、陸上自衛隊の多用途ヘリコプター「UH-2」の量産ラインを宇都宮製作所に設置し、生産を担当。ちなみに「UH-2」は、航空輸送や災害時における人命救助と住民避難、消火活動などの「国民の安全・安心を守る任務」に使用されているヘリコプター。その民間向けバージョンである「SUBARU BELL 412EPX」の受注と販売も、順調に伸ばしているようだ。 そして、航空宇宙カンパニーは、スバル製市販車の開発に参加することもある。 たとえば2000年に発売されたインプレッサWRX STiに装備されたチタン製パイプを用いたストラットタワーバーや2010年発表のコンプリートカー「WRX STI tS」に採用されたカーボンルーフは、航空宇宙カンパニーが開発に参加し、航空機の開発を通じて得た知見を生かした開発が進められたものだ。とくにカーボンルーフについては、当時ボーイング787の開発を進めていた航空宇宙カンパニーが持つ「炭素繊維複合材を用いた構造物の設計ノウハウ」を生かし、東レと共同開発したものである。 「航空機に関連する先端技術が、自分のクルマにも使われている……!」という感慨がリアルに抱けるのは、ヒコーキ野郎であることも多いクルマ好きにとっては大変喜ばしいことである。喜ばしいついでに、スバルにはぜひ国産戦闘機の開発にも参画してもらい、「令和の四式戦」的な機体を作ってほしいとも思っている。だがまぁそれはあくまでも見果てぬ夢ということで、とりあえずは「中島飛行機」の情熱をいまに受け継ぐ航空宇宙カンパニーが存在していることに、涙したいと思う。
伊達軍曹