安倍元首相が「ものすごい教養人」と称賛した、麻生太郎氏の「驚きの国会答弁」
麻生太郎は「ものすごい教養人」
ところが三原はこの答弁に飽き足らず、安倍晋三首相にも食い下がった。「この八紘一宇の理念の下に世界が一つの家族のようにむつみ合い助け合えるように」「崇高な政治的合意文書のようなもの」を世界に向けて提案していかないのかと。 これに安倍は、「このBEPSプロジェクトの取組がOECD租税委員会において進められているわけでありますが、本年中の取りまとめに向けて日本政府としてもしっかりとリーダーシップを発揮をしていきたい」などと官僚作文らしきものを読むだけで、あっさりはぐらかしてしまった。 安倍はその死後に出た回顧録で、麻生のことを「ものすごい教養人」「歴史に造詣が深く」とたたえている(『安倍晋三回顧録』)。その背景には、さきのような即興の答弁も念頭にあったのかもしれない。 さらに連載記事<戦前の日本は「美しい国」か、それとも「暗黒の時代」か…日本人が意外と知らない「敗戦前の日本」の「ほんとうの真実」>では「戦前の日本」の知られざる真実をわかりやすく解説しています。ぜひご覧ください。
辻田 真佐憲(文筆家・近現代史研究者)