好調をキープする堀琴音、注目の道産子娘3人の組の結果は?「ミネベアミツミレディス」初日をプロがレポート
国内女子ツアー第19戦「ミネベアミツミレディス」の初日、首位に立ったのは7アンダーで櫻井心那と吉本ひかるが並び、1打差に堀琴音と続く。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修が現地からのレポートをお届けします。 舞台を北海道札幌市に移し「ミネベアミツミレディス」の初日は、午前、午後に分かれて117名がスタートしています。気温25度、晴れ時々曇りですが、午後からは日差しは強くなり汗ばむ陽気になっています。昨年よりもラフが短くグリーンもしっかり止められる硬さのコンディションのため、伸ばし合いの展開になっています。昨年は風が強かったこともあり優勝スコアは12アンダーでしたが、今年の初日、首位は7アンダーで2人、4アンダーまでに14人と1日4アンダー×4日間の16アンダー前後の戦いになりそうです。
午前スタート組では、先週2位で終えた堀琴音選手が7バーディ1ボギーの6アンダーで上々の滑り出し。先週同様ショットメーカーのプレースタイルに長尺パターでバーディを量産していました。堀選手のパッティングスタイルは、バスケットのシュートをするようにカップを見ながら打ちます。先週の「資生堂レディス」ではそのスタイルを「ここ1~2カ月ぐらいです。カップを見たり、その間のラインを見たり、ストロークを気にせず打てるかなと思います」と答えていました。 ロングパットで距離感をつかむために練習でカップを見ながら打つことはよくありますが、短い距離でもカップを見ながら打つのは珍しいスタイルです。ボールを見ていなくても振り子の支点がずれなければ、同じ位置に戻ってくる理屈は頭では理解できますが、かなりの練習量を積んだはずです。 先週は3勝目を逃しましたが戦えるという自信に満ち溢れているように感じました。
続いて、8バーディ1ボギーの7アンダー首位タイで終えた櫻井心那選手。今日はパットが入ってくれたと話し、ショットは「前半本当に荒れていて、平常運転でした(笑)」と答えました。今季はショットの調子が上がらずに苦しいシーズンを送っていますが、出場した全米女子オープンの予選落ちから持ち球をフェードからドローに変えドライバーの調子は徐々に上がって来ているようです。 今季波に乗れていない原因は、昨年の後半からスウィングが悪くなっていることに気づかずに、シーズンを終え、オフも変えずに開幕を迎えていたところ、全米女子オープンで限界を感じ、フェードからドローへと変えドライバーのストレスはなくなってきたといいます。 これまで毎週悩んでクラブやシャフト、スウィングといろいろ試して変えて来たことについては「失敗ばかりしますけど、無駄な試合は一つもなかったです。いっぱい曲げるのでトラブルショットも上手くなりました(笑)」と、これから調子を上げてくる予感をさせる前向きな答えに、2日目以降もショットが上向きになるよう期待します。
午後スタート組の注目組は北海道出身者で組み合わされた、菊地絵理香、小祝さくら、政田夢乃選手の組は多くのギャラリーを引き連れています。小祝選手は出だし連続ボギーから5アンダーまでスコアを伸ばし、菊地選手は4アンダー、政田選手は2アンダーで終えました。 昨年覇者の小祝選手、2位タイだった菊地選手と今年も北海道勢の優勝争いを見せてくれそうです。明日も現地からのレポートをお届けします。 写真/中村修
プロゴルファー中村修