セリエAで展開される極上の戦術バトルは必見 今節のアタランタ・ガスペリーニVSラツィオ・バローニへの注目
名将サッキ氏も評価する2人
28日、セリエA第18節で1位アタランタVS4位ラツィオの上位対決が行われる。首位を走るアタランタはもちろん、今季はラツィオのサッカーも好調で面白い。 選手のクオリティもそうだが、アタランタを指揮するジャン・ピエロ・ガスペリーニ、ラツィオを指揮するマルコ・バローニがチームに植え付ける戦術が見事だ。この直接対決では指揮官同士の戦術バトルも見どころとなる。 伊『Gazzetta dello Sport』によると、ミランなどを指揮してきたイタリアの名将アリゴ・サッキ氏は特にバローニの手腕に驚いたと語っている。 「ガスペリーニに比べて、私はあまりバローニのことを知らなかった。だから本当に驚かされたよ。彼がヴェローナで良い仕事をしてきたのは知っているが、ラツィオではそれを上回っている。チーム全体の動きが印象的で、ラツィオの選手たちは決して止まることがない。明確なコンセプトがあり、トレーニングから細部にまで取り組んでいるのだろう」 「走るのは基本的なことであり、相手より走ることでアドバンテージが得られる。先にボールに触れ、ゲームをコントロールし、ライン間のスペースを突くこともできる。バローニはその重要性を選手たちに説いている。彼ら選手たちにはエネルギーがあり、全員の動きがシンクロする。ラツィオはコンパクトなチームだ。11人のはずだが、時々22人のように見える」 「ガスペリーニの方は、いつもの戦術だ。オールラウンドなマンツーマンを軸としていて、ラツィオ戦でもそうするだろう。アタランタが首位に立っている事実は、私に喜びを与えてくれる。ビッグクラブほどの予算がなくとも成功できる証拠だよ。バローニとガスペリーニは最高レベルの指揮官であり、同業者は彼らを手本にすべきだ」 イタリアからは次々と優秀な指揮官が出てきており、セリエAならではの対決と言える。両チームともスーパースターだらけな構成ではないが、選手たちの個性を引き出す両指揮官の手腕が面白い。今節のセリエAで必見のカードだ。
構成/ザ・ワールド編集部