<早見沙織>「鬼滅の刃」 心揺れる胡蝶しのぶは「熱くて格好いい」 「柱稽古編」で“カナヲ”上田麗奈との大切な会話
「柱稽古編」では、鬼の始祖・鬼舞辻無惨(きぶつじ・むざん)との戦いに備えた鬼殺隊士たちの柱稽古が描かれる。第1話では、柱合会議の模様が描かれ、早見さんは「すごく緊張しました」と収録を振り返る。
「あれだけの人数で一斉に収録するというのが、結構久しぶりでかつ珍しい状況でしたので、『以前はこんなふうに録(と)っていたな』と思い出しました。人がたくさんいて、しかも、皆さん先輩ということで、かなり緊張しました。ただ、収録が始まると、先輩たちの頼もしさを感じて、居てくださることで空気が自然に作られていく感覚も分かりました。内容はシリアスですが、現場は本当に和やかで、すてきな空間でした」
◇感情を制御するしのぶを繊細に 揺れ動くからこそ人を引きつける
早見さんが演じるしのぶは、ほかの柱と比べ体格は劣るが、藤の花から精製した毒を武器に鬼と戦う。丁寧な口調が特徴でしとやかな雰囲気をまとっているが、姉・カナエを鬼に殺された過去があり、強い復讐(ふくしゅう)心を抱えている。カナエが生きていた頃、親に売られた栗花落(つゆり)カナヲを引き取り、育てることになった。
「柱稽古編」では、鬼殺隊のお館様こと産屋敷耀哉(うぶやしき・かがや)が鎹鴉(かすがいがらす)を通じて、鬼で医者である珠世(たまよ)にしのぶとの協力を提案。しのぶは柱稽古には参加しないことになり、第2話では「姉さん、私を落ちつかせて。感情の制御ができないのは未熟者。未熟者です」と必死に心を落ち着かせようとする姿も描かれた。
しのぶが動揺するシーンは珍しいように感じるが、早見さんは「しのぶさんは、根っこから常に心が凪(な)いでいて、穏やかで、優しくて慈愛に満ちている人だ、とは思わずにずっと演じている」と語る。
「『竈門炭治郎 立志編』の胡蝶三姉妹のエピソードからも分かるように、しのぶさんってすごく怒りやすいし、いつもプリプリしているところがあって、負けん気も強いし、何か言われたら言い返す強さを持っている人でもあるんですよね。それだけ外部の刺激に敏感に反応する人でもあるから、お姉さんのカナエさんよりも、心が揺れるところがある人だと思うんです。だから、感情の制御というのは、恐らく本人もすごく意識してやってきたことなのだろうなと。『姉さん私を落ちつかせて』と姉さんに心の内で助けを求めるような、あの部分だけは、過去のしのぶさんがちょっとのぞくような意識で、マイクの前で演じていました」