韓国原子力研究院、放射性医薬品の特殊容器を開発…「日本への輸出」模索
【09月04日 KOREA WAVE】韓国原子力研究院が、放射性医薬品である「ヨウ素注射剤」を保存・運送するための「輸出用超低温運送容器」を開発した。価格は10万ウォン(約11万円)に設定された。しかし、容器に収められる注射剤は1回分が1000万ウォン(約110万円)に達する。 放射性医薬品は韓国原子力研究院が国内で唯一「キャリーMIBG(131I)注射液」という名称で製造している。しかし、この治療薬は分子結合構造上、超低温状態を維持しなければならず、有効期限がわずか3日しかない。韓国原子力研究院はこの問題を解決した。 研究と容器の製造は、同位体研究部のチョ・ウナ責任研究員の研究チームが担当した。容器の大きさは横、縦、高さがそれぞれ50センチだ。 研究チームは、北米(米国)や欧州(ポーランド)、アジア(日本、インド)への運送試験の結果、最大6日間、摂氏-60度の状態を95%以上維持できることを確認した。従来の容器は-60度で3日が限度だった。 一方、韓国原子力研究院は来年、「キャリーMIBG(131I)注射液」の大量生産工程を導入する予定で、これにより生産量を最大2.5倍に増やす計画だ。 チョ・ウナ氏は「現在、日本への輸出の可能性を模索している。研究チームが容器の開発から金型などの製作まで全てを手掛けた。この運送容器1セットは約10万ウォンで、1週間に3~4セットの輸出が可能だと考えている。運送容器に収められる治療注射剤は1バイアルあたり1000万ウォンする」と語った。 韓国原子力研究院は、運送容器のみを希望する場合には容器だけ別途輸出する。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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