「日本人のアーティストと仕事をしたが素晴らしい経験だった」経験談がゲーム開発者より語られる。翻訳の苦労や文化の障壁、そして海外人材との比較など注目点多し
The experience of working with a Japanese artist byu/AzazaMaster ingamedev 海外掲示板Redditにて、「ゲーム制作にあたり日本のアーティストと仕事をした」という経験談が投稿され、この投稿に多くのコメントが集まり話題になっています。 【画像全2枚】 適切な通訳や文化の違いでつまづくことがあったと振り返る。コメントでは海外人材との比較も 掲示板にこのトピックを投稿したのは2025年3月にSteamでリリース予定の『Devil’s Terminal』の開発者です。彼らはずっと「アニメ風のゲームを作りたい!」と思い、Pixivを見て多くの日本人絵師にメールでコンタクトを取ろうとしましたが、返答はひとつもなかったといいます。 そこで、「日本語でメールを送ろう」と機械翻訳で日本語メールを作成して送ったのですが、やはり返答はゼロ。彼らは「英語でフォーマルなメールを作って日本語に機械翻訳すると珍妙な日本語メールが出来上がるらしい」と推測し、プロの英日翻訳者を雇い、改めてメールを送信しました。 このメールに反応したのがイラストレーターのえむかみ氏。開発陣と氏はメールで大量のスケッチをやり取りするようになりました。しかし、文章だけでは伝わらない部分があったと開発者は言います。 それが、登場人物の1人「リバー」の身長です。彼の身長は175cmであると開発者がえむかみ氏に伝えたところ、氏は何度も非常に足の長い人物の絵を送ってきたといいます。実は175cmというのはこのゲームの舞台となる北欧では平均的な身長なのですが、えむかみ氏にはそれが伝わっておらず、日本では高い身長である認識でイラストを制作していたのです。 何度かの交渉を経て開発陣とえむかみ氏、そして翻訳者を交えてボイスチャットによるミーティングを行うようになった結果、これらの認識のすれ違いはようやく改善されたといいます。また、ボイスチャットを通じて開発者はえむかみ氏から「通常のアニメ風ゲームと美少女ゲームの女性キャラクターの胸の描き方の差」のポイントを教わったと言い、これを知っておいてよかったと述べています。 こうして、1度もリアルで開発者とイラストレーターが対面することなく『Devil’s Terminal』のイラスト面はほぼ完成に近づいているのですが、掲示板にトピックを作成した開発者は「えむかみ氏が私たちの謎の守護天使なのか、それとも単なる集団幻覚なのか、まだよくわかりません。いずれにせよ、彼は素晴らしいです。」という賞賛の言葉を残しています。 本トピックのコメント欄では、「私もGoogle翻訳経由で日本人アーティストに何人か依頼したことがある。彼らは素晴らしい結果を残してくれた」という成功談や、「12年間日本で働いたが、日本人で英語を話せるアーティストはほとんどいない。日本人の英語話者よりも他のアジア圏の英語話者の方が多く、特に英語を話せる素晴らしい才能を持ったアーティストは中国人や韓国人が多いです」といった、日本人の英語力の弱さを指摘する声が見られました。 今回の話題になっているゲーム『Devil’s Terminal』は、Steamで2025年3月配信予定です。
Game*Spark ずんこ。