【DeNA】福本豊氏 勝ちはしたが… 首をひねる拙攻
◆JERAセ・リーグ 阪神3―5DeNA(2日・京セラドーム大阪) DeNAはヒヤヒヤの勝利だった。終盤に2点差に迫られ、9回もピンチ。何とか逃げ切ったが、こんなに苦しむ試合だっただろうか。的確な攻撃で加点していれば、もっと楽に勝てたはずだ。 5―1の4回無死二、三塁、佐野の遊ゴロで三塁走者の度会が本塁に突っ込んでアウトになった。内野は前進守備。ノーアウト。次打者は4番の牧。内野ゴロなら三塁ストップが定石だ。セオリーを度外視してゴロでゴーの指示だったとしても、それなら二塁走者のオースティンが二塁に戻ったのはおかしい。ベンチや三塁ベースコーチから走者への指示が徹底されていなかった、と考えざるをえない。結局、この回は無得点で、阪神にとどめを刺すことができなかった。 3回にも首をひねる攻撃があった。1死満塁で打席は投手のジャクソン。フルカウントから打った結果、遊ゴロ併殺打だった。次打者は売り出し中の1番・度会。見逃し三振で2死満塁となってもいい。度会の方が期待できる。一番ダメなのは併殺打でチャンスを潰すこと。ベンチがジャクソンに「振らなくていい」と指示を出すべきだろう。 度会、オースティン、佐野、牧、宮崎と並ぶ1~5番は驚異的。この打線の顔ぶれを見れば、今年のDeNAは強そうに感じる。だが、ロースコアの接戦などでは、とるべき点を正しくとる、という攻撃が必要になる。
報知新聞社