400年の歴史「安田シヌグ」開催 女性らが「ウシンデーク」 6年ぶりにシヌグングワァーも 沖縄・国頭
【国頭】国の重要無形民俗文化財に指定されている安田シヌグが15、16の両日、国頭村安田区で開催された。毎年旧暦7月の最初の「亥の日」から、2日間行われる伝統行事で、区民らは区内の拝所で神に祈りをささげ、公民館前のアサギマーでは、女性らが円になって踊る「ウシンデーク」を披露して、五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災を祈願した。 【動画あり】厳かに行われた「ウシンデーク」 安田シヌグは400年の歴史があるとされ、山に入った男性らが「一日神」となる「ウフシヌグ」と、豊漁や豊作を祈る「シヌグングヮー(小)」が一年交代で行われる。今年はシヌグングヮーの年で、ウシンデークのほか、子どもたちが、畑を荒らすイノシシを退治する様子を表した「ヤマシシトゥエー(イノシシ捕り)」や、魚に装って駆ける「ユートゥエー(魚捕り)」も実施された。新型コロナの影響で中断していた期間もあり、シヌグングヮーの開催は6年ぶりとなる。 日が暮れる頃に始まったウシンデークでは、アサギマーの中心に火がともされ、女性らが入場。太鼓をたたき、歌を歌いながら厳かに踊りを披露した。宮城磯乃区長は「つむがれてきた先人たちのスピリットを大切に、準備を進めてきた。猛暑の中で、拝所の清掃や草刈り、女性はウシンデークの練習を毎日するなど、区民のおかげで開催することができた」と話した。