何十万人の「避難勧告」どう受け止めたらいい?
名古屋の関係者は「本当に犠牲者を出したくないなら、例えば市民が寝入る前に真夜中はこうなるかもしれないとある程度の情報を出すこともできる。逆に朝は出勤前に情報がほしいでしょう。市民のそんな生活ペースに合わせるような『気持ち』を込めた情報の出し方をしないと、相手も動いてくれない」と語りました。 市民の立場から「助け合い」の意識を高めるべきだというのは、名古屋を拠点に災害救援や防災に取り組み、南木曽町の支援にも当たったNPO法人レスキューストックヤードの浦野愛・常務理事です。 「避難勧告はあくまで情報の1つ。山や川のすぐそばに住んでいる人ならば、普段から逃げられる場所を確認しておかなければならないでしょう。大都市で移動中の人は、雨の降り方がおかしいという感覚や経験に加えて、インターネットなどで得られる気象情報などを組み合わせれば、個人でも早めに行動ができます。そして、それでも1人で逃げられない人には周囲が手助けをしてあげなければなりません。周りにどんな配慮をすべき人がいるかにも敏感になり、市民の側で自ら命を守る『知恵』をつけていきましょう」。 (関口威人/Newzdrive)