モウリーニョ「カルチョはうわべだけの王国。不適任なフェノーメノの支配下にある」とイタリアに苦言
フェネルバフチェの指揮官ジョゼ・モウリーニョが、31日付のイタリア紙『コリエレ・デロ・スポルト』のインタビューに応じ、古巣のローマなどに言及した。 過去にビッグクラブの指揮官を歴任し、2010年にはインテルでトリプレーテ(国内リーグ&カップ戦とチャンピオンズリーグ(CL)優勝の3冠)を達成するなど輝かしいキャリアを築いたモウリーニョ。だが現在も、常に勝利への意欲を忘れていない。「監督として完全に自己実現できたと考えることは全くない。私は次の試合で勝利したいと思っている。自己実現したと感じるのは、2日間だけだ」と明かした。 2021年夏から率いたローマでは、熱狂的なファンから絶大な人気を誇ったが、3年目のシーズン途中に成績不振により解任された。モウリーニョは当時の逸話を語った。 「私は自らローマを去るべきだったんだ。だがそうせず、私は間違えた。ローマを離れる前に、ファンへ挨拶するためにチケットを1枚購入したのは本当かって? 1枚ではない。4枚だ。私はアシスタントコーチらと一緒にホテルにいて、こういわれたんだ。『監督、ファンに挨拶しに行くのがふさわしいのではないか? ファンだって挨拶をしたがっているはずだ。行こう』ってね」 「私は数時間考えたが、自分が邪魔をしようとしたと責められるのではないかと案じたんだ。私はこのようなことをすることはない。絶対にね。ローマの試合は二度とテレビで観ていない。インテルは観ているけどね」 「カルチョは、大勢の不適任なフェノーメノ(怪物の意味)たちの支配下にある」と主張するモウリーニョ。「カルチョのフェノーメノたち」について説明した。 「優秀だが勝てない監督、SNSのエキスパート、それから決定権を持っていても、カルチョに関して、私の物理学程度の知識しか持っていない者たちのことだ。カルチョは、ステレオタイプとうわべだけの王国だ。誰かにレッテルを貼ることを否定することがない」