吉沢亮主演『ぼくが生きてる、ふたつの世界』、ロンドン映画祭コンペ出品決定 新場面写真も到着
吉沢亮が主演する映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』が、今年10月に開催されるロンドン映画祭コンペティション部門、バンクーバー国際映画祭パノラマ部門への正式出品が決定。あわせて新場面写真が解禁された。 【写真】吉沢亮が中学生時代から成人していく主人公を演じ切る! 『ぼくが生きてる、ふたつの世界』場面写真 呉美保監督が9年ぶりの長編作品のテーマに選んだのは、コーダ(Children of Deaf Adults/聞こえない、または聞こえにくい親を持つ聴者の子供)という生い立ちを踏まえて、社会的マイノリティーに焦点を当てた執筆活動をする作家・エッセイストの五十嵐大による自伝的エッセー『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと』。 宮城県の小さな港町、耳のきこえない両親のもとで愛されて育った五十嵐大。幼い頃から母の“通訳”をすることも“ふつう”の楽しい日常だった。しかし次第に、周りから特別視されることに戸惑い、苛立ち、母の明るささえ疎ましくなる。心を持て余したまま20歳になり、逃げるように東京へ旅立つが…。 脚本を担当したのは『正欲』の港岳彦。主演を務めるのは『キングダム』シリーズ、『東京リベンジャーズ』シリーズ等の話題作から、作家性の強い監督作等、幅広い作品に出演し、2025年には吉田修一原作、李相日監督『国宝』の公開が控える吉沢亮。大のろう者の両親、母・明子役に忍足亜希子、父・陽介役に今井彰人。ろう者俳優として活躍する2人が、あふれんばかりの息子への思いを繊細に表現する。そのほかユースケ・サンタマリア、烏丸せつこ、でんでんなど個性豊かな俳優陣が脇を固める。 今回、来る10月9日~20日(現地時間)に開催される第68回ロンドン映画祭(BFI London Film Festival 2024)のコンペティション部門、そして、9月26日~10月7日(現地時間)に開催される第43回バンクーバー国際映画祭(Vancouver International Film Festival 2024)のパノラマ部門に、本作が正式出品されることが決定した。 ロンドン映画祭は、英国映画協会が主催するイングランド最大の映画祭で、昨年は濱口竜介監督の『悪は存在しない』がコンペティション部門で最優秀作品賞を受賞。その他、『君たちはどう生きるか』(宮崎駿監督)、『怪物』(是枝裕和監督)、『パーフェクト・デイズ』(ヴィム・ヴェンダース監督)と話題作が上映されており、68回目を迎える今年の映画祭へも注目が高まっている。 今年で43回目を迎えるバンクーバー国際映画祭での本作の上映は、北米プレミアとなる。昨年は『怪物』(是枝裕和監督)、『君たちはどう生きるか』(宮崎駿監督)、『悪は存在しない』(濱口竜介監督)、『アンダーカレント』(今泉力哉監督)、『バカ塗りの娘』(鶴岡慧子監督)が上映された。 ロンドン映画祭での公式上映にあわせ渡英予定の呉監督よりメッセージが到着。「上海国際映画祭に続いて、ロンドン映画祭コンペティション、さらにはバンクーバー国際映画祭への出品だなんて、これ以上の吉報があるでしょうか。世界に羽ばたく我が子を送り出すような緊張と期待で、いつもカサカサの手のひらが珍しく汗ばんでいます。日本での公開もあと少し、いよいよですよ! はじまりますよ!」と喜びを語った。 また、新たな場面写真12点も解禁された。まだ幼い主人公・大(4歳の大役:畠山桃吏)が母・明子(忍足亜希子)や父・陽介(今井彰人)と過ごす場面や、母に黙っていた小学校での授業参観(小学3年生の大役:加藤庵次)、そして何かと反抗してしまう中学生の3者面談、自分の未来に悩む大(吉沢)の姿など、複雑な心のうちが感じ取れる場面写真の数々だ。 劇中、吉沢は中学生時代から成人していく主人公の五十嵐大を演じきり、自らの境遇の中で変化する母への思いを繊細に表現。また、大の祖父(でんでん)、祖母(烏丸せつこ)、大が就職した編集プロダクション社長・河合(ユースケ・サンタマリア)ら大を取り巻く個性的な面々にも注目したい。 映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』は、9月20日より全国順次公開、宮城県では9月13日より先行上映。