おーるうぇいずが自立援助ホーム「永紬」開設 市内初20歳未満の入所施設【宇部】
NPO法人おーるうぇいず(松本鉄己代表)が、自立援助ホーム「永紬(なつむ)」を宇部市内に開所した。義務教育を終えた15歳からの子どもたちが、社会で自立した生活を送れるように、家庭的な雰囲気の中でサポートする。20歳未満の自立援助を目的とした入所施設は市内で初めて。 児童養護施設や里親の元で育った子どもたちは、施設の退所後に社会的孤立に悩む傾向がある。同法人は子ども食堂や学童保育事業に取り組んでおり、県から児童自立生活援助事業所Ⅰ型の認可を受けて、そのサポートを始めた。自立援助ホームは県内で7カ所目。 市中心部で家族向けのアパートの4室を借りて運営(入所定員6人)。共有スペース(台所と居間)では子ども同士が交流し、一緒に食事を取る。プライベート空間として全室個室(和室・洋室)を用意。職員が24時間常駐して相談に乗ったり、調理を補助したりする。同様の施設でアパートを利用するのは、県内では山口市の施設との2カ所だけ。 一人一人に応じた自立支援計画を作成し、それに基づいてサポート。ホームから高校や専門学校、アルバイト先に通って生活リズムをつくる。バイト代の一部は生活費としてホームに入れるなど、今後の自活に必要な感覚も身に付けていく。 施設や里親の元を巣立つ子どもを受け入れる他、年齢や性別を問わず児童相談所からの要請を受けて虐待などからの一時保護、市からの委託による子どもの一時預かりなどに対応する子育て短期支援事業にも取り組む。また、不登校や引きこもりの相談、対応も行う。 現在は女子に限った入所を募っている。ホーム長の松本代表は「永紬の名称には、末永くつながる、関係は途切れないという思いを込めた。次のステップにつながるように支援したい。子どもの自立に関することで悩んでいる人も相談してほしい」と話している。 問い合わせは同ホーム(電話38-8804)へ。