【ラグビー】女子日本代表、敵地でイタリアに完敗。長田主将「コンタクトで前に出られてしまった」
9月末に南アフリカで開幕するWXVを前に、イタリアに遠征している女子日本代表は9月14日、女子イタリア代表と対戦し、8-24で敗れた。 2度のTMOによるノートライ判定に助けられ、スコア以上の完敗だった。 昨年、同時期におこなわれたイタリア戦では25-24で初勝利を挙げるも、相手が主力を投入した2週後のWXV2では15-28で敗れていた。 イタリアはその試合に先発したメンバーの9人がこの日も先発。POMに選ばれたWTBアウラ・ムッツォ、FBフランチェスカ・グランゾードのランに、サクラフィフティーンは苦しめられた。 ただ、先制点は日本が挙げた。日本は立ち上がりから、初先発のNO8ンドカ・ジェニファの突破やSO山本実のタックル、FB西村蒼空のキックなどで前進。スコアこそできなかったが、敵陣深くで戦えた。 スコアボールを動かしたのは前半16分だ。相手の乱れたパスを拾い、まもなく敵陣22㍍内左中間で相手のペナルティを誘う。 12番で先発した大塚朱紗がPGを沈めた。 その後も15フェイズに及ぶ相手の連続攻撃を落球で終わらせるなど粘りのディフェンスを披露。しかし、22分にSO山本が負傷交代で退場すると、徐々に歯車が狂い始める。 この日はBKのリザーブが2人のみ。この日が初キャップのSH、妹尾安南とバックスリーの松村美咲だった。 自陣深くでの相手の連続攻撃に我慢しきれず、WTBムッツォに逆転のトライを奪われたのが30分。その6分後には、細かいパスを繋がれてディフェンスの的を絞れずゲインを許した。最後はFBグランゾードが右隅にフィニッシュ。3-12とされた。 前半終了間際にもラインアウトモールからゴールラインを割られたが、TMOでの確認でオブストラクションとなり、3-12のままハーフタイムを迎えた。 キックで敵陣に入りたい日本だったが、FBグランゾードのロングキックに阻まれた。 後半5分にはSHソフィーア・ステファンの裏へのキックに反応したFBグランゾードがインゴール内でボールを抑える。ゴールも決まり、3-19とリードを広げられた。 ラインアウトやキックの精度に苦しんだ日本は、その後もうまく敵陣に入れず、アタックではコンタクト局面での劣勢から効果的に前に出られなかった。 20分にはラインアウトからの用意されたアタックでWTBムッツォの突破とトライを許した。 日本代表の反撃は、3-24とセーフティーリードを奪われた終盤になってからだ。 WTB松村の50:22キックを起点に、SH津久井萌が素早いリサイクルで外側に人を余らせ、最後は松村自らトライを挙げた。 ゴールは外れて8-24。30分にはTMOでイタリアのトライが2度目の取り消しとなり、これがファイナルスコアとなった。 FL長田いろは主将は「良いテンポでボールを回され、コンタクトで前に出られてしまった」と敗因を語り、WXVに向けて「しっかり準備してきたことを出す、コンタクト局面で受けない、自分たちが試合をドライブしたいと思います」とコメントした。