「狂虎」タイガー・ジェット・シンが初来日の時に胸ポケットから出したもの M高橋氏「本当にヒールが…」
1970年代から90年代にかけて、新日本プロレスのレフリーを務めたミスター高橋氏(83)が6日までに自身のYouTubeチャンネルを更新。同じ時代に新日本、全日本マットでトップヒールとして活躍した「インドの狂虎」タイガー・ジェット・シンさん(80)の初来日にまつわる思い出話を披露した。 シンさんといえば、昨年春の叙勲で、東日本大震災時の支援活動などが評価され、旭日双光章が贈与。「タイガー・ジェット・シン」がトレンドワードで1位になるなど、大きな話題を呼んだ。 シンさんの初来日は1973年5月。外国人世話係として羽田国際空港へ向かった高橋氏はシンさんの顔を知らず、アントニオ猪木さん(2022年死去)から「頭の狂ったヤツだから気をつけろ」と一言だけ「忠告」を受けていた。 初対面でも、体格や雰囲気、オーラで一般人を圧倒するのがプロレスラー。高橋氏もすぐに分かると高をくくっていたものの、なかなか発見できない。すると、三つ揃いのスーツできめた、一際体の大きな紳士が到着ゲートに姿を見せた。「人違いかもしれない、と思いつつ、声を掛けたんです」。果たして、それがシンさんだった。 猪木さんの言葉とは、まるで正反対の人物像。驚きの光景は続く。「スーツの内ポケットから名刺入れを出して、よろしく、と言って差し出されて。外国人レスラーから名刺を出されたのは全く初めてのことで、本当に驚いたですね」。そして、同時に「本当にヒールができるんだろうか、とも思いましたね」と振り返る。 カナダで実業家としても大成功したシンさんの実像。リングでサーベル片手に大暴れする姿も含め、真のプロフェッショナルであることに違いはない。